2024.01.24
骨董品
2024.01.24
骨董品売買において、普段あまり聞かないような言葉に出くわすこともあります。骨董品の売買を今後スムーズに行うために、そのような用語の意味もあらかじめ理解しておくといいでしょう。
「古物商許可」もそのひとつです。
古物商許可とは、転売ビジネスを行う上で必要不可欠なものです。
この記事では、
について知ることができます。
転売ビジネスをスタートしようと思っている方々、また、骨董品売買に関わろうと思っている方々は、ぜひ一読ください。
目次
骨董品売買で、買う側の立場にいる方々が、その骨董品に高い価値があると判断すれば、高額買取が可能です。
インターネットが普及して、骨董品売買は、より身近な存在になったということができます。以前、骨董品売買と言えば、買取業者の店舗まで持ち込みをするか、自宅に鑑定士が出張し、査定してもらうことがメインでした。
しかし、インターネットオークションでも骨董品は売買可能であるため、私でも骨董品を買う立場に簡単に立つことができるのでは……と考える方々もいるのではないでしょうか。
骨董品はインターネットを通じて簡単に取引できるイメージもできつつあるのですが、それでも骨董品買取であったり、お店を運営しようと思えば「古物商許可証」が必要となります。
骨董品を買う側の立場に立ちたいと思えば「古物商許可証」が必要です。古物商許可証の「古物」とは、一度使用されたモノであったり、新品であったとしても一度取引されたモノのことを言います。そして、このようなモノを売ることを「古物営業」と言った言い方をしています。
たとえば、ごくごく身近な友だちから骨董品を買って、再び販売し利益を得ようと思えば、その段階で古物商許可証が必要となります。法令に違反した行為が発覚した場合、罰則が課され、行政処分の対象となってしまう可能性も充分にあるため注意が必要です。
現在、いらないモノをメルカリに出品しよう……と思っている方々もいらっしゃることでしょう。
そのときどうしても気になるのが、古物商許可証です。
しかし、そのような手間のかかるモノが一品出品するだけでも必要となってしまうのでしょうか。
そのあたりのことは、もうちょっと詳しく説明する必要があります。なぜなら、骨董品の転売ビジネスをスタートしようと思えば、古物商許可証が必要となるからです。よって転売をしていないという方々は、あえて古物商許可と向き合う必要はありません。
単に、
などと言ったシーンでは、おおかた転売ビジネスという解釈はされないため、古物商許可は必要ではありません。
ですから、お家にあった骨董品をメルカリに出品しようと思えば、いちいち古物商許可証を必要とする訳ではありません。
しかし、古物商許可証が必要な場合もあるという認識の仕方は大事です。最近は、古物商許可を活用した中古品の転売ビジネスが人気となっています。間違いなく今まで以上に古物商許可証を取得する人たちの数が増え続けているのも事実です。
そして、ネットに書かれた情報が全部正しいとも言えない現状があります。安易にすべての売買に「古物商許可が必要」と書き込みをしている方々も多いのが現実です。このように古物商許可という文字が勝手に一人歩きしている現実もあります。
素人の方々がちょっとした気持ちで、転売ビジネスをスタートするということもあるかもしれません。最初はちょっとのやりとりであるため、古物商許可証なんてなくてもバレない……と考える方々もいるのではないでしょうか。
しかし、答えを言えば、ちょっとでも、古物商許可なしで転売をしてしまうことで、警察が感知する可能性は充分にあります。もしも、骨董品転売でお金を稼ごうと思えば、絶対に取得しなければならないものが、古物商許可証です。
何故すぐに警察がチェックして、逮捕されるリスクがあるのかと言えば、そもそも古物商許可の目的が、盗品の流通防止のためであり、盗品を早期発見することにあるからです。ですから、ちょっとの罪をおかしただけでも、警察に即感知され、重い罰を受ける可能性も高いです。
例えば、自分自身は、良心的営業をしていたとしても、転売したモノの中に盗品が混ざっていたとします。そして、盗まれた被害者の方が警察に被害届を出すことで、警察側は、その盗まれたモノが誰に盗まれたか、そして、どこに売られたのか……、現在はその盗品はどこにあるのか……など、徹底的に捜査をスタートすることになります。まさに、それが警察のお仕事です。
実際問題、警察は別にあなたを以前からマークしている訳ではありませんが、その捜査の過程上に、必然的に古物商許可なしで転売している人がいた場合に発覚し、違法者として逮捕されてしまう可能性があります。
さらに、取引相手であったり、第三者に厳しいまなざしがあります。そのような人たちが通報をすることで、警察に簡単にバレてしまうことも考えることができます。
骨董品取引でちょっとしたクレームのトラブルが発生して、取引相手の腹いせで警察に通報され、無許可で営業していたことが警察にバレてしまうこともあります。
最近のことを言えば、古物商許可証なしで転売している人たちを第三者が意欲的に発見し警察に通報するパターンがネットで増えています。そのような人たちは、面白がってそのような行為をしているだけなのかもしれませんが、違法行為をしている以上、捕まっても何も言うことはできません。
骨董品の転売ビジネスとは、中古品を転売する目的で買い受けることを言います。
……などと言った流れは、全部転売という扱いとされます。
安易な気持ちでスタートして「私はビジネスをしているんじゃない!」と主張するものの、上記に該当する行為をしていると思えば、古物商許可の取得が必要です。そして、古物商許可なしで、そのような行為をしている方々は、無許可営業ということになります。
警察にバレれば最悪、3年以下の懲役or100万円以下の罰金となるため注意が必要です。
それでは、骨董品売買で必要となる古物商許可は、どのような方法で取得すればいいのでしょうか。
・暴力団員、元暴力団員
・成年被後見人、被保佐人、破産者……。
そのような方々は、残念ながら古物商許可の取得はできません。
また、禁錮以上の刑を受けていたり、特定の犯罪によって罰金の刑を受け5年を経過しない方々、また、住居の定まっていない方々や、古物営業の許可を取り消されて5年を経過しない方々、未成年という方々も古物商許可証は取得することができません。
古物商許可証取得の流れは以下となります。
古物商許可の申請を行うために、まずは、以下の項目の中から、自身が扱うモノを選択します。
古物商許可証の申請では、営業所の名称や、所在地、営業所に選任された管理者を記載する必要があります。
申請を行うために、古物商を運営するための営業所を1ヶ所用意する必要があります。インターネットだけで運営する場合でも、営業所は必要です。
古物商申請を行うにあたり、申請書の提出が必要です。個人か、法人かで必要書類に違いもあります。
必要な書類が集まって、申請書作成が終了すれば、管轄の警察署へ提出します。
また、古物商許可証取得には費用もかかります。古物許可申請手数料は19,000円となっています。
書類 | 個人 | 法人 |
古物用許可申請書一式 | 必要 | 必要 |
誓約書 | 要本人 管理者 | 役員全員 管理者 |
略歴書 | 本人 管理者 | 役員全員 管理者 |
住民票 | 本人 管理者 | 役員全員 管理者 |
身分証明書 | 本人 管理者 | 役員全員 管理者 |
登記事項証明書 | 土地・建物の登記簿謄本 | 履歴事項全部証明書 |
定款の写し | 必要なし | 奥書き |
申請書類の一式が揃えることができれば、次は、営業所を管轄している警察署において申請手続きを行います。
*提出する書類は、作成日付が申請日から3ヶ月以内である必要があります。
一般的に言えば、古物商を許可するか、審査する期間は40日程度です。その期間はしばしお待ちください。
古物商許可が下りれば、警察署から指定の電話番号に連絡が来ます。
また、古物商許可証を取得することで、営業をスタートするうえで必要となる「古物商許可プレート」の説明を受けます。
警察署によっていろいろ違いがありますが、古物商プレートの申し込み用紙をもらえる場合もあり、自分自身で用意しなければならない場合もあります。
また、古物営業法において、古物商を行う営業所には、標識を掲示するルールになっています。標識は、ブルーのプレートに、白い文字で古物商の情報が記載されてあります。そこには、古物商の許可番号も記載されてあるので、利用する方々もプレートをチェックすることで、法に従い運営されている買取業者であるのかをおおかた判別することができます。
実際問題、古物商許可証の申請は、自分自身でしようと思えばできないことはありません。ただし、結構、手間のかかる作業であるため、行政書士に依頼する方々も多いです。
行政書士に依頼をすることで、基本的な手続きは全部行政書士が代行して行ってくれるため、とても簡単に許可を取ることができます。
いかがでしょうか。
今回は、骨董品売買においても必要となる古物商許可証について解説しました。
転売ビジネスをしている方々にとって必要となるものが古物商許可証です。
古物商許可を取らずに骨董品を扱う転売ビジネスは違法です。
古物商許可を売ろうと思っている方々も、買おうと思っている方々も、法律を遵守し行動する姿勢はとても大事です。今後、そのようなビジネスもどんどんネットを通じ増えていくことを予測することができるため、より厳しい法規制が課せられる可能性もあります。
今後、効率よく転売ビジネスが運営されていくためには、骨董品を売ろうと思っている方々も、古物商許可証が何かということを正しく知っておく必要があるのではないでしょうか。