2024.01.23
珊瑚
2024.01.23
「珊瑚を売りたいけど、どうやって売ればいいのかな」「どんな珊瑚が高く売れるんだろう」と珊瑚の買取について興味を持っている方もいるのではないでしょうか。
近年、珊瑚の需要が海外で増えているため、珊瑚の査定価格は高くなっています。
今回の記事では、珊瑚の歴史、日本産の珊瑚の需要、種類と買取相場、珊瑚の評価ポイントや高く売るコツについて解説していきます。
ずっと使わずに家にしまってある珊瑚を売りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
珊瑚は古来より海の宝石といわれ、旧石器時代より装飾品として人々に大切に扱われてきました。
ギリシャ神話によると、メドゥーサの血が海草へ触れたことで赤く染まって珊瑚になったといわれています。
この神話のエピソードから、ヨーロッパでは珊瑚は、魔除けとして使用されてきた宝石です。
また、ローマ時代では珊瑚は幸運の証とされており、護符として珊瑚樹を身に付ける習慣もありました。
珊瑚は仏教の伝来と共に日本へ持ち込まれたといわれています。
江戸時代には、珊瑚は装飾品や工芸品として愛され、現在では結婚35周年の珊瑚婚や還暦の贈り物となる人気の宝石です。
日本産の珊瑚は世界的に価値が高まっており、以前より買取価格が上昇しています。
日本産の珊瑚は主に小笠原諸島、沖縄、宮古島などで採取されていますが、最も良質な血赤珊瑚は高知県の土佐湾です。
土佐湾の血赤珊瑚は、地名から「トサ」の呼び名がついているほど世界中から注目が集まっています。
近年、珊瑚は乱獲によって絶滅が危惧され、2010年にワシントン条約によって珊瑚を保護しようとする動きがあります。
年々、珊瑚を保護しようする動きは高まっているため、現存している日本の珊瑚は希少な存在になり、中国や東南アジアの地域で特に需要が広がっています。
珊瑚は色別で種類が分けられて、買取相場も色ごとに変わってきます。
ここでは、珊瑚の色ごとによる種類と買取相場について詳しく解説していきます。
自分の売りたい珊瑚がどれに該当するのかチェックしてみてください。
珊瑚で最も価値が高いのが赤珊瑚で、赤色が深くなるほどグレードが上がるのが特徴です。
最高級の4〜5のグレードとなる赤珊瑚は血赤珊瑚(ちあかさんご)、別名ではオックスブラッドと呼ばれ、希少価値が大変高いので高額の買取価格で取引されています。
特に高知県の土佐湾で採れる血赤珊瑚は、世界で最も高い価値であると評価されています。中国において赤色は福を呼び込む幸運の色なので、中国の富裕層に血赤珊瑚は大変人気が高いです。
血赤珊瑚の買取相場は、下記の通りが目安の価格です。
赤珊瑚の買取相場は、血赤珊瑚と比べておよそ半額程度です。
桃色珊瑚は赤に近い色から桃色のものまであり、日本だけで採れるのが特徴です。
他の珊瑚と比べて大きく成長しやすいので、アクセサリーだけでなく置物や仏像などにも加工されています。
桃色珊瑚の中でも均一な薄いピンク色のものは、海外において「エンジェルスキン」、日本においては「本ボケ」と呼ばれています。
エンジェルスキンは希少性が非常に高いので、幻の珊瑚と呼ばれており買取金額も高額です。
一般的な桃色珊瑚の買取相場は、赤色珊瑚の1/2程度がおおよその買取金額となっています。
桃色珊瑚の買取価格は、13mm程度で18,000円〜20,000円程度、原木は10,000円〜40,000円程度です。
ただ、桃色珊瑚の中でもグレードの高いものだと、赤珊瑚に匹敵する価格になる場合もあります。
白珊瑚は、中国近海や台湾、日本で採れる珊瑚です。
色は白というよりは薄いピンクやセピア色、乳白色が多く、買取価格は赤珊瑚や桃色珊瑚よりも低くなっています。
ただ、純白の珊瑚は非常に希少価値が高く、ホワイトコーラルとも呼ばれており、運気上昇の効果のある人気のパワーストーンです。
白珊瑚の買取価格は、大きさが約4cmほどの帯留めは5,000円〜10,000円、原木は20cm程度です。
ただ、希少価値の高くなる均一で濃い白さのものや、象牙色のものだと100,000円〜400,000円前後の買取価格になります。
黒珊瑚は主にハワイで採れるハワイ州公認の宝石で、昔から魔除けとして身に付けられてきました。
原木だと少し茶色っぽくなっていますが、黒くツヤが出るように加工されたものが一般的に取引されています。
黒珊瑚は珊瑚の中では最も価値が低くなり、買取価格も一番安いです。
10mm程度の粒で数百円ほどの買取価格となっています。
品質が良い黒珊瑚のアクセサリーだと、5,000円〜数万円で買取してもらえる場合もあります。
黒珊瑚はワシントン条約によって輸出入が規制されているので、日本において手に入れるのが難しくなり、希少価値は上がってきています。
次に高く売れる珊瑚のポイントについて詳しく解説していきます。
買取業者に珊瑚を査定依頼に出す前に、予備知識があると値段交渉もしやすくなるので参考にしてみてください。
状態の良い品質の良い珊瑚は買取金額が高くなります。
珊瑚の表面に傷や凹凸、白濁や虫食いなどがあると査定の評価は低くなります。
特に、珊瑚のヒビは「ヒ」といわれて、評価が下がる要因です。
珊瑚は成長するのに長い年月が必要となるため、傷や虫食いなどが起こりやすいので状態の良いものは希少価値が上がります。
ただ、ヒビが入っているからといって買取ってもらえないわけではないので安心してくださいね。
珊瑚は、赤黒い血赤珊瑚が最も価値が高くなり買取価格も高額です。
赤珊瑚は色が明るいものは査定価格が低くなり、赤黒くなるほど高い評価が付きます。
珊瑚には1〜5までのカラーグレードに別れ、ランクが付けられています。
1は白珊瑚や桃色珊瑚で、2〜4となるとどんどん赤みが深まり、カラーグレードの5は赤黒い最高級の血赤珊瑚のみが対象です。
珊瑚は色ムラがあると査定の評価が低くなります。
赤珊瑚であっても、マーブル模様になっていたり、白く濁っていると価値は下がるので買取金額も低いです。
また、日本で採れる赤珊瑚は「フ」と呼ばれる特有の白い部分ができることがありますが、珊瑚に「フ」があると評価は下がります。
色ムラや模様がない均一な色の珊瑚は、赤珊瑚でなくても高い買取価格が付きます。
続いて珊瑚を高く売るコツについて解説していきます。
珊瑚を査定に出す前にポイントをチェックしてみてくださいね。
珊瑚は非常に繊細で劣化しやすいという特徴があります。
また、他の宝石と比較すると硬度が低いので傷がつきやすくなっています。
珊瑚を高く売るためには、状態をキレイに保つことが大切なので、保管状態やお手入れには十分に注意が必要です。
珊瑚のアクセサリーを使って保管する際には、柔らかい布で必ず拭いてから保管するようにしましょう。
また、汗などが付着している時は、水洗いをして水気をよく拭き取ります。
超音波洗浄やブラシでのお手入れは、傷が付いてしまう可能性があるので控えてくださいね。
保管する場所は、湿気がこもらないような風通しの良い冷暗所だと劣化を防げるのでおすすめです。
珊瑚を査定に出す時は、購入時に付いてきた付属品を一緒に持って行くと、買取金額を上げてもらえる可能性が高いです。
珊瑚は偽物が多く出回っていますが、鑑定書や販売証明書がある場合は本物であると証明できます。
また、購入した時の箱も一緒に査定に出すと買取価格にプラスしてもらえる場合があるので、捨てずに取って置くのがおすすめです。
珊瑚の買取は、専門知識のある買取業者に依頼すると、適正な買取価格で買取ってもらえます。
買取業者といっても、珊瑚の知識が少ない業者も多くあります。
珊瑚の大きさや色味、傷、産地などのポイントを正確に鑑定できる鑑定士がいる買取業者に査定依頼してもらってください。
珊瑚には、血赤珊瑚やエンジェルスキンといわれる高値が付く最高級品も存在しますが、知識のない鑑定士だと気が付かずに安い査定価格を付けてしまいます。
買取業者のホームページを見ると、買取実績が公表されていることが多いので、珊瑚の買取をしている業者かどうかチェックしてみてください。
買取実績を確認すると業者の査定価格の付け方が参考になり、自分の持っている珊瑚がどのくらいの価格で買取ってもらえるのかイメージできます。
珊瑚は買取業者によって買取価格の差が激しいので、複数の業者に査定依頼するのがおすすめです。
国内の相場に基づいて珊瑚は買取されているわけではないため、買取実績が豊富な業者だとしても、査定価格は大きく異なってきます。
複数の買取業者に査定依頼を出せば、珊瑚の適正な買取相場を把握した上で買取ってもらえるので納得感があります。
今回は、珊瑚を売りたい方向けに、珊瑚の歴史や世界的に高まっている珊瑚の需要、色別の種類や買取相場、高く売るためのコツなどについて解説してきました。
珊瑚は、世界中で古くから魔除けや幸運の証として大切にされてきた価値の高い宝石です。
現在、世界的に珊瑚を保護しようという動きがあるので、現存している珊瑚の価値が高まって買取価格も上昇しています。
特に、赤黒い色をした血赤珊瑚や傷や色ムラのないキレイな状態の珊瑚は、高い金額で買取ってもらえます。
もう使っていない珊瑚のアクセサリーや置物がある方は、ぜひ査定依頼に出してみてくださいね。