2023.12.05

買取価値のある茶道具とは。お茶の関わる奥深さを知る

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茶道具

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心を落ち着かせ、抹茶の味や香り、また、その場の空間を味わうのが茶道です。まさに、茶道とは日本人の心を養う伝統的作法です。

また、茶道で使用される茶道具は、現在海外の方々も注目しているため、高い買取価値がつくものが多くあります。

今回は、茶道について、また、茶道具の魅力をお伝えします。

この記事では、

茶道具は高額買取が可能 そもそも茶道とは

買取価値の高い茶道具の特徴

茶道具を高額買取するポイント

について知ることができます。

茶道について知りたい方々、茶道具を買取して欲しいと思っている方々は、ぜひ一読ください。

茶道具は高額買取が可能 そもそも茶道とは

茶道具には、現在、かなり高額買取価格がつくことがあります。

それは、多くの人たちが、茶道に注目しているからと言っていいでしょう。

「茶道」とは、決められた伝統的作法に則り、抹茶を点(た)て、客人にもてなす行為です。粉状の抹茶と湯を茶碗に入れて、茶筅(ちゃせん)で撹拌(かくはん)し点てます。

伝統的作法という言葉に留めておけば、人間のふるまいの方に重点が置かれてしまうのかもしれませんが、茶道にとって大事なのは、茶道具もです。茶道とは、茶道具を愛でる行為と言ってもいいでしょう。

そこには数々な魅力的茶道具が登場し、その中には、高く評価される骨董的価値のあるものも数多くあります。

さらに、茶道では、庭や茶室などの空間であったり、懐石料理や和菓子などと言ったものにも大事な役割があります。そして、客人をもてなす点前(てまえ)作法が茶道です。

まさに茶道は、日本文化の象徴的存在と言うことができます。

茶道の歴史

茶道の歴史について言えば、古くは日本からスタートした訳ではありません。 お茶が日本に広まったのは、鎌倉時代の頃であり、栄西という僧が、中国の宋から茶の文化を日本へ持ち帰ったことが最初とされています。

また、室町時代になり、僧侶の村田珠光(むらた じゅこう)がお茶の世界に禅の精神性を導入し、小さく簡素な茶室と、落ち着いた雰囲気の侘茶(わびちゃ)をはじめることになります。これらを今に至る日本文化の象徴としての「茶の道」へと発展させたのが、茶人として名が知られている千利休です。

茶道具の作法

茶道で使用される茶道具にも歴史的にみて深い拘りがありますが、拘りがあるのは、作法に対してもです。茶道の作法は、いくつものルールが存在しているため、まずは、それに従い行うことになります。やってみて「これはどうなの……?」と思うようなことがあったとしても、それが茶道のルールである以上守る以外に方法はありません。

お茶の点て方の場合、準備段階として、抹茶がダマにならないようふるいにかけておきます。使うお湯は軟水を沸騰させたもので、80℃程度にしておきます。

まず抹茶1グラムから2グラムを、茶杓(ちゃしゃく)を使い茶碗に入れ、柄杓(ひしゃく)でお湯60~70㏄程度を注ぎ入れます。片方の手で茶碗を押さえて、茶筅(ちゃせん)をよく動かし撹拌しましょう。

茶道ではおもてなしの精神を学ぶ

茶道において私達は、日本文化の奥深さを知ることができます。

それは時代がどう変化しようとも脈々と引き継がれた、微動だにしない文化の構築です。

私達の文化は、一方では、流れすぎていくような流行に先導されてしまうこともあるでしょう。それはそれで仕方のないことなのですが、それでも心には日本人である自覚を秘めておくべきではないでしょうか。

日本人である自覚とは、日本文化を知っていることです。日本の文化とは、おもてなしの文化とも言い換えることができます。

千利休は、茶道において、

・お茶は客人の状況であったり、気持ちを考えて点てるべきである

・用意はポイントを押さえ、的確に行うべきである

・おもてなしは、茶道具や菓子を使用し、相手が心地よく感じられることが大事

・お花本来の美しさ、生命力を充分活かし、本質を表す

・何事も準備を怠ることはあってはならず、心にゆとりをもち対処する

・どんなときでも臨機応変に対応し、お相手のために備えを怠るなかれ

・「亭主」と「客」「客同士」も、お互い尊重しあう気配りが大事

と言ったおもてなしの作法を教えてくれています。

買取価値の高い茶道具

おもてなしの文化になくてはならないものが「茶道具」です。そして、客と同様に、茶道具ひとつひとつが大事にされてきた歴史的背景があります。

お茶を頂くために、必要な茶道具には、

・扇子(せんす)

・帛紗(ふくさ)

・帛紗ばさみ(ふくさばさみ)

・懐紙(かいし)

・菓子切り(かしきり)

があります。

・扇子(せんす)

扇子は、主として挨拶のため使用し、扇子を閉じ膝の前に置いて、両手をつき、お辞儀をすることが作法です。

・帛紗(ふくさ)

帛紗は、茶器を取り扱うときに使用する布のことです。

・帛紗ばさみ(ふくさばさみ)

帛紗ばさみは、扇子や帛紗を収納する布製の入れ物です。

・懐紙(かいし)

懐紙は、二つ折りの和紙です。お菓子を取り分けしたり、お茶を頂くとき、また、茶碗の飲み口を拭くときに使います。

・菓子切り(かしきり)

菓子切りは、茶席で出された茶菓子を小さく切り、口に運ぶために使う楊枝です。

また、お茶を点てるのに必要となる茶道具があります。

それは以下となります。

・茶碗(ちゃわん)

・茶筅(ちゃせん)

・茶器(ちゃき)

・茶杓(ちゃしゃく)

・茶碗

お茶を点てるのに必要不可欠なのが、茶碗です。

・茶筅(ちゃせん)

茶筅は、湯を加えた抹茶を茶碗の中で混ぜるための道具です。

・茶器(ちゃき)

茶器は、抹茶を入れておくための容器です。濃茶用のものを「濃茶器(こいちゃき)」、薄茶用のものを「薄茶器(うすちゃき)」と呼んでいます。

・茶杓(ちゃしゃく)

茶杓は、抹茶を茶器からすくい出すのに使用します。

茶道具には、はじめての方々が簡単にはじめることができるように、セットとなったものもリーズナブル価格で売られているため、まずは、そのようなものを購入するといいでしょう。

しかし、そうではなく、茶道具には、骨董的価値のある相当価値の高いものも多数もあります。茶道の奥深さを知ることができれば、茶道具の奥深さを知ることも大事です。慣れれば、そのようなものにも関心をもつ機会ももちたいものです。

買取価値の高い茶道具の特徴

買取専門店で高い価格で買取している茶道具にはいくつか共通する特徴があります。

その特徴は、以下です。

・保存状態がいい

・有名作家の茶道具

・素材や関連人物などで希少性がある

・家元の書付がある

保存状態がいい

茶道とは、作法と向き合うことであり、かつ、茶道具と向き合うこととも言うことができます。茶道には、おもてなしの精神があり、おもてなしをするための道具もおのずと大事にされる必要があります。

ですから、茶道具はいつも丁寧に保存する意識がとても大事です。保存状態がいいものは、買取査定にも大きく影響します。茶道具には簡単に割れてしまうようなものも多いため、傷やヒビが入れば、すぐに買取価値が下がってしまうので注意が必要です。

実際問題、侘び寂びの世界においては、金継ぎをし修復をしているのですが。それでも、買取市場の目線では、実はあまりいい対処法とは言えないようなところもあります。

修復=(イコール)ダメージと捉えられることもあるため、買取してもらおうと思えば、普段から慎重に扱い、傷やヒビが入らないよう注意しましょう。

有名作家の茶道具

また、買取価値の高い茶道具は、有名作家の茶道具です。一般人が作った茶道具より知名度が高い有名な作家の茶道具の方が、やはり価値が認められやすいです。

茶道具作家として名が知られているのは、以下の人物です。

・酒井田柿右衛門

・井上萬二

・十一代三輪休雪

・濱田庄司

・板谷波山

……。

このような有名作家の茶道具をお持ちであれば、ぜひ一度買取専門店に鑑定・査定をしてもらってみてはいかがでしょうか。

自分の所有している茶道具が実際問題、有名作家の茶道具であるかどうか気になれば、茶道具に付いているサインを確認してみることも方法です。

素材や関連人物などで希少性がある

素材であったり、関連人物などの影響で、茶道具の買取価値が上がることがあります。金であったり、銀など希少価値のある素材が使用されていれば、価値がおのずと上がりやすいです。素材そのものの価値が茶道具の価値にプラスし付加されるからです。

装飾がされている茶道具も同様にして、買取専門店では、高く買取してもらうことができます。

さらに、有名な武将が所有していた茶道具であったり、有名コレクターが遺した茶道具など所有していた人によっても希少価値がプラスし、買取価格が高くなる可能性があります。

家元の書付がある

また、家元のお墨付きの印である書付があるかどうかでも、買取専門店の買取価値は変化します。

そもそも茶道には、それぞれ流派を持つ家元があります。とくに名が知られている家元は「表千家」と「裏千家」です。家元によって使う茶道具にも違いがあり、書付があることで、高額買取を期待することができます。

書付は、蓋の内側を確認してみましょう。棗などは、作品自体に書付がされていることもあります。

茶道具を高額買取するポイント

茶道具を買取してもらうとなれば、やはりできるだけ高く買取して欲しいと思っていることでしょう。そこで、茶道具を高く買取してもらえるポイントがあるため、ここで解説します。

そのポイントは以下です。

・軽く手入れする

・箱や付属品を揃える

・セットの作品を揃えて出す

軽く手入れする

茶道具は、鑑定依頼に出す前には、軽くお手入れをしておくことがおすすめです。キレイな状態にしておくだけで、査定価格が意外と上がる可能性があります。

ただし、念入りに手入れしてしまうばかりに壊してしまう方々もいるため、茶道具の取り扱いに注意が必要です。

箱や付属品を揃える

茶道具は、箱や付属品が揃っているだけでも、買取額が高くなることがあります。

そもそも木箱は、ただの箱ではなく、作家の名前などが入っているものであるため、作家や制作時期を鑑定するときに役立ちます。

よって、購入した段階から、箱や付属品は不要だと思っても保存しておくことがおすすめです。

セットの作品を揃えて出す

茶道具は、セットのモノであれば、全部揃えて買取してもらうのがおすすめです。

例えばですが、懐石料理を出すための道具は、お皿など小物がないと査定金額が下がる傾向があります。茶道具の場合も、再販されるとき、一式で売られていることが多いです。

まとめ

いかがでしょうか。今回は、茶道の魅力とともに、茶道具の魅力について解説をしました。

骨董的価値のある茶道具は、かなり高い買取額がつくことがあります。

高く買取してもらうためにもいつも茶道具を丁寧に扱う気持ちも大事です。

おもてなしをするための茶道具を大事に扱う精神こそが、日本の培われてきた文化とも言っていいのではないでしょう



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