2024.01.24
人形
2024.01.24
立派なガラスケース入り五月人形を持っていて、飾ってきたという人も多いでしょう。ただ、五月人形は飾らなくなった場合にどうしたらいいのか、悩むことがあります。買取が可能なのかどうかやどう処分したらいいのかがわかないでしょう。
ガラスケース入り五月人形の価値と買取について、また処分方法について紹介しますので、参考にしてください。
目次
ガラスケース入りの五月人形は、男の子の初節句の時にお祝いとしてもらうことが多くなっています。ガラスケース入り五月人形は大きなサイズのものもあって、立派なものを飾っているという人がいます。
五月人形は、男の子が健やかに強くたくましく育つようにと贈るものです。兜や甲冑、弓などが五月人形になりますが、これらは武将の身を守る装備で、「子どもを守る」という願いが込めて贈られるものです。災いの身代わりになってくれるとも言われていて尊いものと言えます。
五月人形の種類について紹介しますので、どんな五月人形があるのかをあらためて参考にしてください。
鎧飾りは、兜と鎧をつけたもので、甲冑全てを飾る大きなタイプの五月人形です。豪華な五月飾りで本格的で、高価なものが多くなっています。
兜飾りは、兜だけを飾りますので、コンパクトに飾れるのが特徴です。兜飾りを飾っているという人は多く、中には実際にかぶれるような大きなサイズのものもあります。また、兜飾りでは、弓や太刀(たち)の飾りの「弓太刀(ゆみたち)」も添えて飾ることが多くなっています。
五月人形の飾り方の種類についても紹介します。一段のみの「平台飾り」と、飾る台に五月人形や道具を収納できる「収納飾り」、床の間などに飾る三段になっている「段飾り」、五月人形や道具がガラスケースやアクリルケースに全て入る「ケース飾り」などがあります。ケースに入ったものなどは、手入れがしやすくて飾るのも簡単なために人気があります。
また「着用飾り」もあって、2~3歳の子どもが実際に鎧や兜が着用できるものです。着用して写真なども撮れるのが魅力です。
一般的に多いのがガラスケース入りの五月人形ですが、買取が可能かどうかを見て行きます。五月人形は、新しいものを贈ることが多いために実際にはあまり需要がないことが多いでしょう。買取査定がつくことが少ない傾向です。
ただし、有名作家によって作られた五月人形は、コレクターに高い需要があります。骨董品としての価値があります。また、最近では外国人のファンも鎧や兜などへの興味が高く、需要が増えているため、高額で買取が行われる場合もあります。
五月人形の買取を依頼した場合は、人形品店に買取依頼をするよりも、骨董品店に買取依頼をしてみるのがおすすめの方法です。
その場合、鎧や兜の様式、形式にもよるでしょう。鎧にも時代的な様式があり、源平時代の大鎧、南北朝~室町時代には胴丸・腹巻、戦国時代の当世具足などがあります。
兜の形式も鎧の形式によっていろいろあるのが特徴です。
また、京都の甲冑づくりと関東の甲冑づくりでは違いがありますので、知っておいてください。
昔は京都は、面頬、兜鉢、臑当の三具ははぎ合わせ、かしめること(しめたりすること)、しころ及び小札板は、本金箔押であることが特徴でした。金属をたくさん使い、きらびやかな雰囲気で、優雅で力強く高貴な雰囲気が特徴となっていました。
そして、関東は、札板に主に金属を型抜か和紙または革の小札板を1枚ずつ張り合わせる技法が特徴で、実践的で重工で津から強い甲冑となっているのが違いとなっていました。
古いものはこうした違いがあります。今は技術交流もあり、京都の甲冑づくりも関東の甲冑づくりも似たような型となっていますが、違いを知っておくといいでしょう。
古くて良いもの、人気作家のものなどは高く買取してもらえる可能性があり、有名作者のものは高い買取となりますので紹介します。
「京都 洛冑会(らくちゅうかい)」と呼ばれる歴史のあるブランドが有名です。京都の作家は粟田口・一水・武久の3社が有名となっています。
粟田口清信(あわたぐちきよのぶ)、平安住一水(へいあんじゅういっすい)、平安武久(へいあんぶきゅう)(初代:佐治久三郎)といった作家名が有名です。
鈴甲子雄山(すずきねゆうざん)、加藤一族といった作名のものが有名です。また、朝比奈朔太郎、早乙女義隆も著名作家となっています。
例えば「鈴甲子雄山(すずきねゆうざん)」などは、五月人形の甲冑を手掛けて100余年の歴史を持っていて人気が高くなっています。
五月人形の買取で人気なのは、やはり鎧飾りや兜飾りですが、一般的には買い取ってもらっても、1,000〜5,000円の相場となることが多いでしょう。
しかし、有名作家の「鈴甲子雄山(すずきねゆうざん)」や「平安道齋」「平安住一水(へいあんじゅういっすい)」などのものであれば、30,000〜50,000円以上の買取価格がつく場合があります。75,000円などの価格が付いた場合もあります。
また、久月の「早乙女義隆」の五月人形が250,000円の高額で買い取られたこともあり、有名作家のものはしっかりと骨董品店などの専門業者に査定してもらう方法がおすすめです。
高額で買取可能となっている「早乙女義隆」についても紹介します。関東の作家として有名作家の「早乙女義隆」の魅力ですが、鎌倉時代の甲冑を現代に受け継ぐ一人者とも言われています。生産量も少なく、取扱店も少ないため、貴重な価値のある作家です。
鎌倉時代の時代考察も鋭く、甲冑の細部に至るまで日本の甲冑制作技術を踏襲している人物となっています。
「本革小札(ほんかわこざね)」と呼ばれる、胴を作っていく時に重ね合わせる小さな短冊状の革を漆で何度も塗り重ねて強度を付けています。そのため、完成した時に型崩れもしないしっかりしたものができているのも魅力です。
「弦走り(つるばしり)」と呼ばれるものも、銅板に獅子などの文様を彫って、その上になめした鹿革を使い、踏み込んで柄の跡形を付けています。そして、浮き出した部分に色付けをし、鎧や兜に使います。手間と根気、こだわりを詰め込んで作り上げた鎧や兜が人気です。
まさに伝統を守る芸術品と言えます。
また、五月人形を買い取ってもらうには保存状態も大事です。収納して保管する場合は、人形用の防虫剤を使うことが大切です。
人形の本体や装飾品には直接触れないように防虫剤を入れるようにするのもポイントで、五月人形は、胴や真鍮が多く使われていますので、細心の注意が必要です。金属の部分に、防虫剤が直接触れないようにする必要があり、触れてしまうとシミのようになります。直接当たらないようにしてください。
五月人形の場合は、布地の部分だけでなく、金属のシミにも気を付けることが大切です。
ガラスケース入りの五月人形の買取が難しかった場合は、どうしたらいいのかについても紹介しますので、参考にしてください。
古いもので貴重なものや作家ものなどでなければ買取が難しい五月人形です。
不要になった場合は、ごみとして出すことも可能です。金属は不燃ごみ、それ以外の部分を可燃ごみとして分けて出してください。
また、「お寺や神社に供養に出す」のもおすすめの方法です。特に「子供大将」などの人形の場合は供養した方がいいでしょう。これまで守ってくれたという感謝を込めて供養してあげるのがおすすめです。
神社では五月人形などの供養も引き受けています。事前に電話などで確認をすると持ち込むことができます。 持ち込みで供養してもらう場合は、人形1体につき2,000円程度が必要です。
また、様々な人形と供養をしてほしい場合は、一般社団法人「日本人形協会」もあり、こちらでは「ゆうパック」で人形を送ると、毎年10月頃に行われる東京大神宮の「人形感謝祭」で代行して供養してもらえます。
下記のサイトに詳細がありますので参考にしてください。「お人形差出キット」を活用することで一箱(袋) 5,000円で供養してもらえます。
ひな人形、五月人形、兜、抱き人形、市松人形、 舞踏人形、フランス人形、博多人形などの人形全般やぬいぐるみ、こけしなどの顔のついたもの、天神さま、羽子板などの顔をえがいてあるもの、鯉のぼりなどが送れ、箱の大きさが 縦+横+高さの合計が170cm以内で、重量が30kg以内であれば送れます。ただし、ガラスケースは取り除いてください。
ガラスケース入り五月人形を売りたい時に、買取依頼が可能かどうかについて紹介しました。一般的に五月人形は、買取不可もしくは有名作家などで20万円前後での買取が多くなっています。
売買したい時には、古いものであったり、また有名作家の物であったりすることがポイントです。そして、古い五月人形でも状態がいいものが買取可能です。日頃から日焼けやシミが付かないように手入れをしっかりしておく必要があるでしょう。
また、売りたい場合は、自分でも作家名を調べ、付属資料なども揃えておいてください。
ガラスケース入りの五月人形を売りたい場合は、骨董品店を探して売るのがおすすめで、価値をしっかり理解した上で買取を検討してもらうといいでしょう。
また、弊社では、買取を依頼していただくと高額で買取することも可能です。引き取りが難しいような五月人形も買い取りができる場合がありますので、実績のある弊社にどうぞお任せください。
ガラスケース入り五月人形を売りたいと悩んでいる場合には、お気軽に買取専門業者の弊社にお問い合わせください。