2024.01.23
古銭
2024.01.23
記念コインは、世界それぞれの国々において大きなイベントを記念し発行されたり、シリーズとして文化遺産、野生動物…… などと言ったものをモチーフとし発行される硬貨のことです。
記念コインは、鑑定士が査定をし、種類、状態によって買取価値が決められていきます。
鑑定士が査定してくれるコインには、一体どのような種類があるのでしょうか。
今回は、買取・査定価値の存在するコインについて解説します。
目次
日本において記念コインは、1964年の東京オリンピックの際、発行されたものがはじまりなので決して歴史が古いわけでもありません。しかし、それでも鑑定士が査定をし、額面以上の価値を持つものは多くあります。
1964年に開催された東京オリンピックを記念して発行されたものが、日本での最初の記念コインということになります。高度経済成長の時代にオリンピックがあり、それだけ期待値の大きな輝かしい大イベントであったとも言うことができます。
そして、それ以降は、日本国内におけるオリンピックであったり、万国博覧会、天皇陛下の御在位記念……などなど、重要であり、かつ歴史性のあるイベントにおいて記念コインが発行されました。
そして、発行される記念コインごと額面金額であったり発行枚数が違っているため、鑑定士が希少性が高いと判断した場合、想像以上の高額査定がつくこともあります。
本来のコインは、交換手段として使用されるものであり、額面が1万円の記念コインであれば、銀行や日常における買い物では1万円の価値として取引されるべきものです。
記念コインであっても例外ではありません。ただし、記念コインは気軽に自動販売機などでは使用することができないため、使用したいと思えば、銀行で通常の硬貨と交換することになってしまうでしょう。
しかし、記念コインは、買取が可能であり、鑑定士が査定することで買取価値が決められていきます。記念コインは特別なデザイン性もあり収集したいという方々も大勢いるため、ニーズが高いとそれだけ期待以上の価格で買取されることもあります。
日本でかつて発行された記念コインには、以下のようなものがあります。
東京五輪記念コイン(東京オリンピック記念)は、1964年に発行された、額面が1000円の記念コインです。
1964年の東京オリンピック大会を記念して発行された記念コインであり、日本ではじめての記念コインとしても注目されています。
東京五輪記念コインでは、1000円銀貨と、100円銀貨が発行されています。
<h3>日本万国博覧会記念コイン(大阪万博記念硬貨)</h3>
日本万国博覧会記念コイン(大阪万博記念硬貨)は、1970年に発行された、額面が100円の記念コインです。
1970年に大阪では、大々的に日本万国博覧会が開催されました。まさに、日本の明るい前途を象徴するかのようなイベントでした。
札幌五輪記念コイン(札幌オリンピック記念)は、1972年に発行され、額面が100円の記念コインです。
札幌五輪記念コインは、オリンピックのシンボルである聖火がデザインされています。
沖縄海洋博覧会記念コイン(沖縄海洋博記念)は、1975年に発行された額面が100円の記念コインです。
沖縄海洋博覧会記念コインは、1975年に沖縄返還と、日本本土復帰を記念し発行されました。その後追加発行された経緯もあります。
国際科学技術博覧会記念コインは、1985年に発行された額面が500円の記念硬貨です。
国際科学技術博覧会、通称「科学万博」、「つくば’85」、「Tsukuba Expo ’85」を記念し発行された記念コインです。
内閣制度創始100周年記念コインは、1985年に発行された額面500円の記念コインです。日本において内閣制度がスタートしたのは1885年のことで、初代内閣総理大臣として伊藤博文が就任し100年が経ったことを記念し発行されたコインです。
さらに日本での記念コインには、
……などと言ったものが発行されています。
また、海外の記念コインに目を向ければ、
……などと言ったものがあります。
記念コインを売ろうと思えば、当然できるだけ高く買取して欲しいと思っていることでしょう。
そこでここでは、鑑定士が高く査定してくれる記念コインの特徴を解説します。
まずは、希少価値の高い記念コインであることです。多少多く出回っている記念コインであったとしても、求めているコレクターが多いことで希少性がもたらされることになります。
さらに、見た目もキレイな記念コインです。保存状態がいい記念コインは、鑑定士によって高額査定がされる可能性が高いです。
であれば、キレイに磨こうという気持ちも起こってしまうのかもしれませんが……。
しかし、記念コインの価値は、そのままの状態であることによってもたらされるので、ピカピカに磨く行為はNGです。
記念コインが汚れていることで、コインを磨いたり薬など使って洗浄したりすると傷がついたり表面がすり減ったりし、発行時の状態から手を加えることにより鑑定士の査定価値はダダ下がりすることになります。
当然鑑定士の方々は鋭い目線をもっているため、簡単にごまかすことは絶対にできないので注意をして下さい。
鑑定士の方々に高い額の査定をしてもらいたいと思えば、専用のケースであったり、箱に入っている記念コインはできるだけ未開封のまま保管しておくことがベストです。
また、ケースや付属品も一緒にセットで鑑定士に査定してもらうようにしましょう。
鑑定書などの付属品などもあるとよりベターです。
そもそも現在記念コインはコレクターが減少している状態であり、価値も記念コインによっては年々下降傾向にあります。ですから、買取して欲しい……と思えば、即決断し行動に移すことが大事です。
記念コインは、極度に発行枚数の少ない記念硬貨であったり、市場でプレミア価値のある記念コインでない限り価値は下がっていくものですから、古ければ古いほど鑑定士により高額査定されるということでもありません。
みなさんのお財布の中にもひょっとしたらプレミアムコインが入っているのかもしれません。プレミアムコインとはごくごく日常的コインであるのですが、かつ日常ではない特別なコインのことを言います。
たとえば、発行数の少ない500円玉硬貨や10円コインと言ったものがプレミアムコインとなりうるものです。プレミアムコインは、ニーズによっても査定額が変わり、額面以上の額で取引されることになります。また、保存されている状態によって、鑑定士の査定額は変わってきます。
日本で現在流通しているコインの価値は基本額面通りの価値ですが、こちらも希少性を持つコインは額面にプラスして鑑定士によって査定価値がつけられることになります。
おおかたプレミアコインの多くはコレクターが所有し手放さないため、あまり一般に出回ることはありません。しかし、時としてまだコレクターたちに見つけられていないプレミアコインが、全然気づかれない状態で日常使われるコインとして流通している余地は残されています。
エラーコインも鑑定士に高い額で査定される可能性のあるコインです。
5円や50円コインで、中央にあるべき穴がなぜだか中央からズレている。
50円コインで中央にあるはずの穴が開いていない。
表裏のデザイン角度がズレている。
本来コインの中に収まっているはずの刻印がズレてはみ出してしまっている。
コインの金属表面がめくれたまま刻印されてしまっている。
……など、これらエラーコインは総じて鑑定士から高額査定をされることが多いです。
また、たとえば同じ穴のズレであったとしても、真ん中から離れているほど高い査定額となるなど、エラー状態によって買取価格に大きな差が出ることがあります。
500円コインにも価値の高いエラーコインは多く見つけることができます。たとえば両面に桐紋が描かれて年号銘が入っていない両面桐紋のコインは、500円コインの中でも貴重なレアものとされています。
発行年代によって形状がやや違ってくるコインも鑑定士によって高額査定される可能性があります。中でもポピュラーなプレミアコインは「ギザ10」です。
ギザ10とは、コインの縁の部分に溝が彫られている10円コインのことであり、見た目ギザギザであることから一般的に「ギザ10」と呼ばれています。
ギザ10は、製造期間が短かったこと、また、それぞれ年度の製造枚数にバラつきがあることより希少性がもたらされ、コレクターたちからのニーズが高まっています。
そもそも当時10円コインに、あえてギザギザがつけられた理由は、1951年当時の最高額面であることを証明するためそうしたと言われています。そういう時代だったのです。また、偽造防止の目的もあったとされています。
しかし、1957年(昭和32年)において100円銀貨の登場によって最高額面は変わり、10円コインは1959年ギザなしのデザインへと変更されることになります。
更には、財布に一緒に入った金貨であったり、銀貨などの外縁が削り取られてしまうのを阻止するため、10円コインにギザギザがつけられたという理由はあったようです。
いかがでしょうか。
今回は、コインについて解説をしました。
コインは、一般的には額面通りの価格で取引されることになりますが、鑑定士が査定することで額面以上の買取価格を期待することができます。
皇太子殿下御成婚記念貨幣:1,200,000円
長野五輪記念貨幣セット数点:750,000円
などと言った買取実績も過去にはあります。
まさに、コインには驚くほどの高額査定がつく可能性も充分あります。
現在、コレクターが減少していることも関与し、価値の下降傾向があります。
買取して欲しいコインがあれば即鑑定士に査定してもらうのがおすすめです。