2023.12.04

硯を売却したい人へ!売却する前に知っておきたいこととポイントとは

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硯は古いものも多く、歴史的な価値があります。「硯をたくさん持っていて売却したい」「先祖からの古い硯が蔵に眠っている」「硯を集めていたが売却したい」人などがいるでしょう。

硯は、古いものは高く売却できる可能性がありますので、紹介します。

中国の硯と日本の硯について

中国の硯は歴史のあるものが多く、種類が豊富なのが特徴です。そのため、高く売却できることが多くなります。

中国の硯の歴史

まず、中国の硯の歴史から紹介しますので、参考にしてください。

・晋の時代から六朝時代

晋の時代から「三足円台硯」や墨堂が円形となっている「方形四足石硯」などの「陶磁硯」が登場。また、六朝時代に、灰釉、青緑釉がかかった「多獣脚円形磁硯」も作られ、北方系の「箕形陶硯」も最後に作られるようになっています。

・隋、唐時代まで

こうした硯が作られた後「風字硯」「斧形硯」などが作られます。そして、唐の時代になると、中国四大名硯の「端渓硯」「歙州硯」が採掘されて製作されたことでも有名です。中国の有名な硯が作られた時代です。

・宋の時代

宋王朝時代の硯は一見シンプルなものもありますが、仙人などが彫ったものや大きなサイズなものがあって貴重です。

・元の時代

元の時代になると、双硯の「石暖硯」が登場します。硯底には窯形の空洞があって、その空洞で加熱した痕跡があるのが特徴となっています。

・明から清の時代

明の時代には「老坑(老坑水巌)」といった場所の入り口から、硯材の最高峰と言われる石材が見つかって、清の時代に掘り進められます。「坑仔厳(巖仔坑)」や「麻子坑」を含めた端渓水一帯の「端渓三大名抗」が有名です。

中国硯は、王朝期時代より皇帝をはじめ、高級官僚や文画人から尊ばれてきた硯材が使われているのが特徴です。そのため、骨董美術に興味がある人や書道を本格的に楽しむ人などにとっては魅力的です。希少価値のある様々な中国硯は、宝物のような存在として、高く売却されておすすめです。

日本の硯の歴史

日本の硯の歴史は奈良時代からひもとくことができますので、見ていきます。

・奈良時代

正倉院の「青斑石硯」に代表される陶器でできた硯が最初の和硯の主流です。この時代の陶器の硯「陶硯」は、他の地域にはない日本独自の特徴がありました。平城京跡からも大量に陶硯が出土し、使った硯の形は身分によって異なっていたと言えます。

「圏足硯(台の部分にスリット上に穴が空いている硯)」は、管理職クラスの役人「蹄脚硯(台の部分に獣の足を模した大型の硯)」の高位高官が使っていたものです。また、形状は「風字硯(猿面硯)」が一般的には主流で、日本独自の硯が作られ始めた時代として貴重となっています。

・平安時代

平安時代初期まではこれまでと同じ「陶硯」が主で、中期から京都周辺で硯石が採掘されるようになります。末期には日宋貿易で中国(宋朝)から石硯が渡来したこともきっかけに、日本で「石硯」が作られ始めます。「石硯」が作られるようになったのは、中国よりも遅かったと言えるでしょう。

また、形については奈良時代に続き「風字硯(猿面硯)」が多く作られた時代です。

・鎌倉時代

鎌倉時代に入ると「石硯」が主流で、日本で有名な「赤間硯」が源頼朝によって鶴岡八幡宮に奉納されます。この奉納された「赤間硯」は、現存する最古の赤間硯となっています。

・室町時代

東山時代には書院に文房具が飾られるようになり、中国の「唐硯」が珍重されるようになります。硯箱の技術も発達していき、この頃から硯本体を箱に入れて使って保管するようになります。

・安土桃山時代

戦国の時代で、和硯の歴史としてはあまりない時代です。

・江戸時代

日本全国で硯の需要が高まった時代で、日本での和硯の全盛期で100種類以上の硯石の名前が記録されています。特に、宮城県石巻市雄勝町では「雄勝硯」の材料の石が算出され、また「雄勝硯」は伊達藩のお抱え産業となっていました。この頃、日本の有名な硯がたくさん誕生しています。

茶人や文人の愛玩用として「陶硯」がこの頃復活。実用硯としてではなく、愛玩用の硯として復活し、彫刻や文様が華やかで色彩が美しい硯が魅力です。

・明治時代

明治時代には、石巻市の「雄勝硯」が和硯の約8割を占めるようになり、清朝の衰亡とともに、中国の名硯が日本に入ってきます。政治家や財閥、茶人や書画人、文筆家などの文化人も中国の名硯に多く触れるようになります。硯や文房具を専門に研究する人も登場した時代です。

・大正時代

大正時代は、明治時代から引き続き、中国の有名な硯が日本へ多く渡ってきた時代です。

・昭和時代

高度経済成長期を迎え、書道ブームが訪れます。昭和52年に「赤間硯」、昭和60年に「雄勝硯」が伝統工芸品指定を受けます。有名な高級な硯に注目が集まり、人気が高まった時代となっています。

中国の硯も日本の硯も古いものは人気!特に古い中国の硯には多くのファンも

硯の中国、日本の歴史を紹介しましたが、中国では唐の時代から盛んに石の硯が作られ、とても古い歴史があります。日本でも以前は陶器で作られていた硯を平安時代から石で作っていて長い歴史があるでしょう。

そして、明治時代からは、中国の有名な硯が多く入ってくるようになり、日本でも中国の硯が人気を博します。

中国の古い硯、日本の硯ともに歴史がある硯も多く、高く売却することができておすすめです。古いものは高く売れる可能性が高く、売却の際に知っておきたい大切なポイントも紹介します。

知っておきたい!硯の売却のポイント

硯を売却する際には、歴史のあるものは古美術品として価値があります。日本の有名作家の硯なども骨董品、古美術品として評価され、高く売却できますので、次のポイントを知っておいてください。

①    「書道具」を扱う業者に売却する

硯の買取に実績のある業者、骨董品店や「書道具」を扱う業者がおすすめです。買取扱い品の中に「書道具」などがある業者を探すのがいい方法です。

②    買取相場を掲示している業者に売却するのがポイント

ホームページを見ると、硯の買取実績や買取相場などを紹介している所を探せます。自分が持っている硯と似たような硯を買い取っているような業者ならば安心でおすすめです。

③    メールやLINE査定ができる業者もおすすめ

また、最近ではメールやLINEでも査定を受け付けている業者があります。わざわざ見せるのは抵抗がある場合には、メールやLINEで一度査定してもらうのもいい方法です。価値があることや高額査定となった場合は、売却するのもいいでしょう。

ただし、詳細まではわかりませんので、売却時は実際に見てもらうようにしてください。

④    書道具一式を売却したい場合も専門の業者がおすすめ

硯だけでなく、硯箱一式、書道具一式を売却したい場合も、専門の業者ならば一緒に売ることができておすすめです。一般的なリサイクル業者ならば、あまり買い取ってもらえませんし、高額とならないことが多くなります。

書道具一式を売却することで、次世代の書道家などに大事に使ってもらえる可能性もあっていいでしょう。

硯を高く売却するための具体的なポイント

硯を高く売却するには、硯の買取を専門にしていて、骨董品を扱う骨董品店や美術品店などを探すのがポイントです。硯の高額買取をしてもらう具体的なポイントを参考にしてください。

①    硯に古くて骨董品としての価値があるかどうか

骨董品的な価値のある硯ならば、数万円で売れる価値がある可能性が高くなります。骨董品的な価値は、素人ではよく価値がわかりません。硯に詳しい鑑定士がいることも大切で、一度専門的に鑑定してもうことがポイントです。

②    硯に共箱があるかどうか

硯も木の共箱に入っている場合には、表に筆で作者名や作品名が書かれていることがあります。作品が作られた年代などもわかることがあっておすすめです。

また、共箱があることで、買取価格が高くなるため、共箱も大事に保管しておいてください。買取の際に一緒に出すことで、数万円高く売却できることがあります。

また「共箱がある書道具」というだけでも高い価値を持っていることが多くなります。さらに「硯箱」なども一緒に持っている場合は、硯箱も骨董品として高く売却できる可能性があります。

③    有名作家の硯かどうか

有名作家の硯は人気がありますので、作家物かどうかを確かめることもポイントです。

「落款(サイン)」があったり「共箱の墨書き」で作家名が確認できたりすることが多くなります。まれに鑑定の書付が付いている場合もありますので、大事にしておいてください。

ただし、これらのものがなくても、古い硯、素材のいい硯は数万円で売れる可能性があるため、作家物でない場合でも一度見てもらうのがポイントです。

④    硯の素材と技法に注目

また、石や陶器の硯でなくても「珊瑚」や「象牙」「翡翠」などの高級素材の硯もあります。素材自体の価値が高く高額なだけでなく、高級素材を加工して硯にしている技術、技法にも高額査定が付きます。

職人の技術が凝っていると思われるものは高く売却できていいでしょう。

⑤    硯を入手した経路

硯を入手した経路や場所がわかり「古いものである」「中国のものである」「価値がある」とわかったならば、骨董品的価値が高まります。

次のような入手経路が高額買取となります。

1.骨董品収集家のコレクション

2.オークションや骨董品店で高い金額で購入

3.先祖代々伝わる歴史のあるもの

4.裕福な人、著名な人からプレゼントされた

硯を買い取ってもらうためには、硯の入手経路をできるだけ細かくたどることが大切です。「どこで入手したのか」「なぜ入手したのか」「どの位古い時代に入手したのか」などをたどってください。「昔に歴史的人物や政治家の人から祖先がもらった」などといったものは、なかなか流通しない、貴重なルートで手に入ったものですので、高額買取となります。縁故や先祖代々などといったものは、価値が評価されることが多いでしょう。

まとめ

硯の中国と日本の歴史について紹介し、売却のポイント、高く売却するための具体的なポイントを見てきました。古い硯や有名作家の硯は、数万~数十万円と高額買取になる可能性があります。

高額買取のポイントを詳しく知って売却してみるといいでしょう。また、自分ではなかなか判断が付かないことも多く、偽物や贋作も多いために、買取は中国硯や日本の和硯の買取実績のある専門業者、骨董品・古美術品などに依頼するのがポイントです。リサイクルショップや一般の買取業者よりも高く売れるためおすすめです。

硯は、専門業者でないと、特徴や価値に気づかずに高く売れないことも多くあります。しっかり評価してもらえるように、例え遠くても硯の買取に実績のある業者に依頼することをおすすめします。

硯の買取に実績のある会社ならば、正当な値段で買い取ってくれる可能性が高くなりますので、ぜひ弊社のような専門業者にお任せください。

硯の買取依頼に悩んでいる場合は、弊社にお気軽にお問い合わせ頂ければ高額買取可能ですので、ご検討頂ければと思います。



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