2024.05.23
作家名
2024.05.23
小松美羽とは、今話題のアーティストです。
万物に魂が宿る八百万神の概念であったり、古くから言い伝えられる神話にも頻繁に登場する霊妙な力をもつ神獣などといった、日本の伝統的な文化に対し、現代的なアートをうまくミックスさせたオリジナルな表現で、注目されているアーティストです。
目次
小松美羽は、1984年、長野県坂城町に誕生しました。
彼女は、女子美術大学短期大学部を卒業します。
2014年、出雲大社に、「新・風土記」が奉納されます。
2015年、有田焼の狛犬作品「天地の守護獣」が大英博物館日本館へ永久展示されます。
2016年、ニューヨークにおいて、「The Origin of Life」を発表します。4ワールドトレードセンターに常設展示されています。
2017年、東京ガーデンテラス紀尾井町において個展を開催し、9日間で3万人を集客します。
そして、2018年には、北京で開催されたアートアワード「Tian Gala 天辰 2017」で、「Young Artist of the Year 2017」を受賞します。
現在彼女は、女子美術大学の特別招聘教授であり、東京藝術大学の非常勤講師を務めています。
「魔除の光、そして王道は告げられた」は、2020年8月5日から11日の期間中、日本橋高島屋 本館6階 美術画廊において開催された「女子美術大学創立120周年記念展」にあわせ制作されたアートです。
まさに、小松美羽しか描くことができない独創性の強いアートです。
そこには大きく見開いた目があります。そして、鋭く尖る牙が。勢いよく逆立つ毛。
一見、人間どもを威嚇し、傷つけてしまうかのような風貌のモチーフでありながらも、小松美羽独自の手法によって、ふんわりと柔らかな感じもあり、アートの中に、見る者たちを引き込んでいく力をもっています。
小松美羽の作品、「天地の守護獣」は、2015年、イギリスの大英博物館に所蔵されています。
佐賀で、400年前から伝承される有田焼とコラボレーションした磁器でできた狛犬のアートです。
彼女は、小さい頃に見たというヤマイヌの記憶を心に秘め、大地であったり、霊気との対話を通して創造されたアートは、まさに、アートの枠を超え出たアートということができるのではないでしょうか。
小松美羽は、2020年、8月22日(土)〜23日(日)に「24時間テレビ 愛は地球を救う」のチャリTシャツのデザイン担当をしています。
それはまさに、小松美羽の存在をごくごく一般の方々も知る大きな機会となります。
今後、より小松美羽の存在が世にクローズアップされることになります。
現在、日本人が必要としているのは、「大和力(やまとぢから)」なのではないか……と小松美羽は語っています。それは、人たちの外面的ではなく、内面に存在するこころをつなげる力です。
小松美羽に存在している、日本の伝統と現代美術、そして多様な文化といった一見バラバラな存在を、ひとつにまとめあげるものが、大和力ともいうことができます。
現代社会に生きる人たちは、小松美羽が示す大和力とは何かもっと追求することによって、今後、新しい世界を見いだすことができる糸口とすることができるのではないでしょうか。
銅版画であったり、水墨画、水彩、ペン画、立体などから、ライブペインティング、伝統工芸とのコラボワーク……などといった、様々な仕掛けに挑戦する一方で、それぞれバラバラなものをしっかりつなぎとめるパワーが「大和力」です。
一見、大和力という意味は、「日本人らしいことでしょう」と捉えられるかもしれません。しかし、小松美羽は、大和力とは、日本人らしいことという意味合いではないと言っています。実際に間違いということでもありませんが、ちょっと短絡過ぎる考えです。
小松美羽は、著書『世界のなかで自分の役割を見つけること(ダイヤモンド社)』の中で、大和力とは、日本が古来もっている、いろいろなものを組み合わせ、まとめあげてデザインする力であり、方法であると言っています。
それは、日本人らしいことで間違いはないのです。しかし、問題はどうすれば日本人らしくあり続けられるかです。それは、古来より脈々とつながっている、伝統、しきたり、文化を破壊されることがあったとしても、再びまとめあげる力、継承する力のことです。
いろいろなものを組み合わせて、異種なものが誕生するのかもしれませんが、その一つ一つのパーツは、日本そのものであり、決して日本を見放している訳ではありません。 大和力とは、そんな過去の世界にわだかまり、現代へと導かれるパワーです。
時として、全く異種のものが混入してしまうこともあるかもしれません。意図してそのようなものを受け入れることもあるでしょう。そこに大和力が存在しないと、まるで、糸の切れたタコのように全く日本とは切り離された存在になってしまう恐れがあります。しかし、大和力を持っている限り、日本人は信念をもち日本人であり続けることができます。
違う文化であったり、思想、宗教、歴史……。そのような多様なものをミックスし、豊かな心をもち、和すること。ときに他者に対して敬意を払いつつも、自分自身のエネルギーとして吸収し、拡張をする。現在、コロナ禍が蔓延する混沌とした状態に陥っている世界において、まさに小松美羽の大和力は、新しい調和、融合のキーワードになることでしょう。
四十九日は、小松美羽の20歳の頃のアートです。際立つ技巧と作風で賞賛され、四十九日をキッカケとしてプロの道を切り開くことになります。
小松美羽は、小さいころは、動物と一緒にいたり、家に閉じこもって絵を描いていることが好きな子どもだったということです。
地元は、長野県坂城町の山間なので、山に行ったりして遊ぶのもとても好きだったということです。
中学になっても、友だちと遊ぶというよりは、家で家族や動物たちと一緒にいる方が好きな子供だったということです。
そんな彼女は、高校生になり、2年生の夏頃からはデッサンなどを勉強しに予備校に行くようになりました。その頃から真剣に絵を学びたいと思いはじめ、先生に女子美の短大へ行くことを勧められたということです。
そして、女子美での学生生活はアートに包まれながらの生活、とても楽しく過ごしたそうです。
もともと洋画専攻だったのですが、銅版画の線が、自身が求めている表現方法であることに後から気づき、専攻を銅版画に変更し、それから彼女は、意欲的に作品をずっと作り続けてきました。
そして、「四十九日」は、大学時代に、祖父が亡くなった時にアイデアがインスパイアされたアートです。
彼女は、祖父の死亡時、身体からエネルギーのかたまりのようなあたたかい光がひゅっと出たのが見え、魂の存在する気配を感じたということです。
通夜でいろいろな人たちが祈っている渦中、ちょっとずつちょっとずつ準備をしてお空に行っちゃうんだ……と思ったら、おじいちゃんがあの世にたどり着く道みたいなアートが浮かんできたということです。
「これは絶対に描かなきゃ」って思い、葬式の最中なのに、この感覚を忘れないうちに早く絵を描こうと思い、学校に戻りすぐに四十九日の元となる絵を描きだしたということです。それは、最後に祖父が教えてくれたメッセージのようです。
そこで、「四十九日」の絵を確認してみれば……。
まさに、これが小松美羽のアートの神髄です。亡くなった者たちが必ず通る仏の道を描いた作品。右上にあるのは上田の火葬場です。襲いかかる牛の形をした森の地獄に飲み込まれないようして、ラクダに乗った魂が一直線に進んでいきます。
先導するのは祖父の死の2年前に亡くなったペットのウサギ「ラビちゃん」の魂です。
それは、普通の人たちが抱えている死の概念などはるかに超え出たアートです。あたたかくもなく、冷たくもなく、おどおどしくもなく、その死を間近で看取るという幼少期からの経験が小松美羽独自の死生観を形成し、美的死を志向した表現です。
彼女が伊勢神宮で大晦日の篝火のお仕事をしていた時期に、一日中寒さと眠気と闘いながら極限状態になった時に、向こう側に大きな目が見えたということです。
ただ、目はひたすらこっちをじっと見ていました。それによって自分の魂が洗われたというか、改めてしっかりしなければならないと思わされて、「目ってとても大事なんだ……」と気付くことができたといいます。
雨が降り続ける中、地面からレインボーの光が雲を突き抜けるのが見え、神社にいるにも関わらず聖書の「虹の約束」を思い出し、多くの人の祈りの思いがカラーとなって天に向かっていくように感じて、そこから彼女は、作品にカラーを取り入れるようになり、「新・風土記」が生まれました。
「雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める」(16節)。
聖書とは、キリスト教、ユダヤ教で教典、正典とされる書物です。神道とは異種なものであっても、共通することがあります。それは、「祈る」気持ちであり、祈る気持ちによって、神道も、キリスト教も仲良くつながりあっているのです。
小松美羽は、毎日絵を描く前に瞑想とお祈りを必ずしたということです。まさに、「祈り」は、「大和力」ともう一つの小松美羽を紐解くキーワードです。
現在、小松美羽のアートを売却査定して欲しいと思っている方々もいらっしゃることでしょう。
小松美羽は、いま話題のアーティストであるため、高い買取価格を期待することができます。
小松美羽のアートは、アクリル絵の具でダイナミックに描かれた作風が特徴です。小松美羽自身が手がけたオリジナル作品は、大量に流通しないため評価が高く、高価買取に繋がりやすいです。
また、小松美羽は、万物に魂が宿る八百万神の概念であったり、古くから伝わる神話にも頻繁に登場する霊妙なパワーをもつ神獣など描いた作品が人気ですが、その中でも特に「狛犬」を描いた作品は特に人気で高価買取に繋がりやすいです。
いかがでしょうか。今回は、小松美羽のアートについて紹介しました。
小松美羽を紐解くキーワードは、大和力と祈りです。あわただしい現代社会に翻弄されているという方々は、小松美羽の作品をみて、癒されることもあるでしょう。
そこには、現代社会の不安な状態に宙ぶらりんになってしまわない安心感があります。
小松美羽自体が、まさに現代社会に必要不可欠なキーワードです。
現在、高い売却査定がつく可能性も高いため、買取のいいタイミングであるのかもしれません。