2024.01.19

刀剣を売りたい刀剣の鑑定方法とは

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刀剣

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刀剣を売りたいと思っている方々もいらっしゃることでしょう。

刀剣の買取には、ニセモノかホンモノかを判別するために鑑定が行われ、査定し価値が決定します。刀剣の価値が決定される根本部にある鑑定がどのようにされるのか気になるという方々も多いことでしょう。

そこで今回は、刀剣の鑑定方法について解説します。

この記事では、

  • 刀剣の鑑定がなぜされている?
  • 刀剣の鑑定のポイント
  • 刀剣の鑑定方法とは
  • 刀剣の鑑定に必要な知識

について知ることができます。

気になる方々は、ぜひ一読ください。

刀剣の鑑定がなぜされている?

刀剣を売ろうと思ったとき、高い価格で購入したというのに、それがニセモノの刀剣だと鑑定されれば、相当怒ってしまうことでしょう。しかし、それは残念ながらありうることです。

刀剣の鑑定は、まずは、その刀剣がホンモノかニセモノかを判別するために行われます。

ニセモノの刀剣も多く出回っている

刀剣には、ニセモノも多く出回っているため注意が必要です。

日本刀は日本の戦さの歴史とともに発展し、強く信頼できる武器として使用されてきました。一方で、刀剣は、アート品としても珍重されています。

まさに刀剣は、日本の歴史をそのまま体現するモノであるとも言うことができる逸品です。

刀剣は、文化的価値であったり、美術的価値も高く、多くの刀剣が国指定の国宝であったり、重要文化財に指定されています。その数と言えば美術品の中で一番多いほどです。

刀剣は、価値あるアイテムであるからこそ、ニセモノも必然的に出回ってしまうのです。そして、我々は、しっかりホンモノとニセモノを見極めていかなければなりません。

精巧に作られているニセモノも多く登場してきているため、刀剣の鑑定は、刀剣に対する深い造詣を持たないとなかなか難しいことです。

目利きで判断することも実際問題容易なことではありませんが、そこには数点の特徴を見つけられるのも事実です。

まず、刀剣のニセモノで多くあるのは「銘」を偽造したものです。

銘とは、刀工のサインのようなもののことを言います。一方で名が知られている刀工の銘を偽造し、名刀に見せかけることが安易にできてしまうのです。

最上級の格付けとされる「最上大業物」とされる刀工の銘が刻印されている刀剣は、それだけで高い価値があります。刀剣は、銘が知られている刀工であるか否かが、非常に大事なポイントです。

刀剣の形自体を繊細に加工するのには、技術も手間も相当かかってしまうことになりますが、銘だけを細工すればOKというのであれば、そうとう手間も省けてしまうことでしょう。銘だけでボロ儲けすることができるとすれば、そのような悪徳業者があとをたたないのも仕方ないことなのかもしれません。

そこで刀剣をこよなく愛する方々は、しっかりニセモノを見極める能力がどうしても問われることになります。

刀剣の鑑定のポイント

刀剣の中には、国指定の国宝であったり、重要文化財のジャンルに分類される名品が数多く存在します。その違いは、素人目に見てなかなか判断はつかないのかもしれませんが、それでも刀剣の鑑定士であれば、精巧に作られたニセモノでも、簡単に見抜くことができます。

やはり、刀剣の鑑定は、とても大事な役割です。刀剣の鑑定がなければ、安易にニセモノの刀剣が世に流通し、騙されて高額売却されていってしまうことでしょう。

刀剣の鑑定は、周辺の風評にとらわれることもなく、文化的価値の高い刀剣を次世代に承継するためにもとても大事な役割を担っています。

「銘」

刀剣の鑑定のポイントは「銘」です。名刀と言われる刀剣は、熟練技術をもつ職人たちがひとふりひとふり熱意をこめて作ったモノであり、銘もいい加減ではなく、キレイに刻まれています。

一方でニセモノの刀剣がどうなのかと言えば……、刻み方が荒かったり、線が不安定だったりして、刀剣を作ることまでで一杯一杯で、銘にまでこだわっていられない……と主張しているかのようです。

また、刀剣の鑑定では、位置がオリジナルの刀剣と比較してずれているのではないか……という厳しい目線で確認していきます。

茎(なかご)

本物の刀剣は「茎(なかご)」にも労力をかけ丁寧に作っています。ニセモノの刀剣の場合、明らかに加工された跡があったり、新しく銘を刻むのに古い銘をつぶす細工がされていることもあります。

また、刀剣は切れ味を維持するために研磨されることになりますが、茎の部分はそういう配慮はされていません。そのために名刀と呼ばれるモノであっても、経年劣化し、錆びが出てくることがあります。茎の錆びの付き方あたりも、不自然さを感じれば、ニセモノである可能性が出てきます。

日本刀の鑑定は手間や技術が必要

刀剣は、戦国時代が終了し、幕府が成立して以降、アートとしての一面が高く意識されるようになりました。

大名たちも家臣に対し、報酬を与えるために土地を与えるという流れから変わり、名刀を贈るという風習が広められてきました。臣下の褒章として土地を確保することは、そろそろ領地の限界にも来ていたようです。そこで注目されるようになったのは、刀剣の贈与です。

そのような刀剣の需要背景には、おのずとニセモノの刀剣が作り出しやすい条件が整っていたともいうことができます。

刀剣の鑑定というものの、時間も相当かかれば技術もどうしても必要です。また、茎や銘の刻み方ひとつで、鑑定額も大きく違ってきます。数少ない専門の鑑定人の目利きの力を借りない限りニセモノを見極めるのは簡単ではないことも、ニセモノの刀剣を輩出してしまう大きな要因です。

刀剣のニセモノをつかまないためにも、専門家の目利きによる確かな刀剣の鑑定は、必須と言っていいでしょう。

刀剣の鑑定方法とは

刀剣の鑑定では、まずは、刀剣の作成年代と作者を突き止めることをしていきます。鑑定によってその日本刀の価値のだいたいを知ることができ、買取価格などを査定するときの判断材料とすることができます。

その刀剣をホンモノかニセモノかを含めて評価し示したものが、公益財団法人日本美術刀剣保存協会が発行している「刀剣鑑定書」となります。

刀剣専門店に依頼することがおすすめ

旧家の蔵などを探せば、いまでも日本刀などが見つかることも珍しくありません。そのような刀剣を、即売ってお金に替えたいと思っている方々も多くいらっしゃることでしょう。

そのようなとき、おすすめは、刀剣専門店に持ち込みすることです。

刀剣は、不要品買取店でも買取はしてもらうことができるのかもしれまん。しかし、そのようなお店では、刀剣の真価を見極めることはなかなか難しいため、結局は安く買いたたかれてしまう可能性が高いです。

また、相当高い買取価値の存在している刀剣であるのにも関わらず「買取しない」と言われてしまうかもしれません。

格付け

刀剣の鑑定では、格付け作業を行っています。

そもそも日本刀は、当然武器として利用されていた経緯があるため、切れ味が格付けに置かれ、重要な要素だと認識されていました。

日本刀の格付けで最上級に位置するのが「最上大業物」です。名刀匠であったとしても、生涯かけてひとつそのようなモノができれば充分と言われるほどのクオリティの高い仕上がりです。現在、最上大業物に該当する名品を目にする機会はほとんど皆無とされるほどです。

続いて「大業物」の評価があります。「大業物」は、最上級ランクほどの出来ではないのですが、優れた切れ味を発揮する刀剣です。クオリティーもNo.2であるため、やや落ちするものの、名工の手がけた作品も少なくないため、やはり現在、入手するのはなかなか困難です。

次に格付けされるのが「良業物(よきわざもの)」です。その刀剣は、切れ味が良好で、旗本や重臣など身分が高い武士が保有していました。

次は、並みの日本刀と評価される刀剣です。「業物」は、一般的な武士が所有していた刀剣で、現在でも比較的入手しやすいです。

また、鑑定依頼をし、査定対象外となってしまう可能性があるモノが「なまくら」と呼ばれるものであり、包丁よりは切れる程度の切れ味のモノです。

刀剣の鑑定に必要な知識

刀剣の鑑定をするためには熟練した鑑定眼が必要です。日本刀を鑑定するためにも、日本刀に対しての知識を充分蓄えておくことは必要です。

日本において刀剣の歴史は、はるか昔、古墳時代よりも以前、鉄製の刀剣類が生産されていたことがわかっています。

有名な古事記にも登場し、刀剣は、古代天皇の三種の神器としても知られます。

平安時代

平安時代以降になって、武家の勢力が高まり、太刀が力を発達します。クオリティーの高い砂鉄がとれるエリアにおいて、各流派の刀工が登場するようになります。

鎌倉時代

鎌倉時代になれば、武士たちが台頭し、戦いの時代となり、刀剣のニーズが格段と高まることになります。

後鳥羽上皇が推奨したことも影響して、刀剣作りは黄金時代の渦中とも言っていいでしょう。また、武家政治が確立し、刀剣の需要はさらに活況を呈するようになります。

刀剣にも変化があらわれます。平安時代の頃は、刀剣は、上品な姿をしていたのですが、鎌倉中期に入れば、豪壮な刀剣が次々と登場しています。

また、寺院が権力を増すようになり、僧侶たちも武装する時代となります。幕府は、僧の武装を禁止する命令を出したのですが、失敗してしまったようです。

鎌倉末期になり、登場したのが新藤五国光で、精緻な地鉄にプラスして大和らしい力強さが確立されています。

鎌倉時代の末期、政治崩壊であったり、元寇など動乱が続き、刀剣作りは依然盛況を呈していました。鎌倉中期の頃のモノよりも豪快と化し、身幅はより広くなっています。

刀工正宗は、鎌倉中期から末期にかけて活躍しています。

そして、室町時代に入れば、盛光であったり家助などの名工が輩出されています。

江戸時代

また、江戸時代慶長以降に作られた刀剣は「新刀」と言う呼び方がされ、それ以前にある刀剣とは区別されています。地鉄にも違いが見られ、新刀の地鉄は基本的にキレイな見栄えです。

まとめ

いかがでしょうか。今回は、刀剣の鑑定の必要性、方法について解説しました。

平和な時代は誰でもが願っていることです。しかし、平和な時代が続けば、刀剣のニーズは衰退します。しかし、それでも刀剣の美術品としての価値は現在でも続いているのです。

刀剣に対してのニーズは、海外からも注目され、依然高く存在しているため、鑑定士は、ニセモノかホンモノかを見抜き、本当に存在している刀剣の価値を見極めていかなければなりません。

刀剣を作り出すことも大事です。そこには長い期間をかけて熟練した技術が集結することになりますが、同時に鑑定能力も長い期間をかけて磨かれていくことになります。

安易に、刀剣を偽造しようと思っている程度では、とうていその能力に打ち勝つことは不可能と言っていいでしょう。



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