2024.01.24
刀剣
2024.01.24
日本刀などの刀剣を売りたいなら、まずは事前準備が必要です。
日本では、刀剣は武器ではなく貴重な美術品や工芸品として取り扱われています。
そのため、刀剣の所持や譲渡・売買に関しては、定められた手続きが必要となっていることにご注意ください。
この記事では、家宝になっていて大切に保管していた刀剣を売りたいといった場合は、刀剣を専門に取り扱う優良店に相談することをおすすめしています。
刀剣は、古いものであっても骨董品としての価値が高くなり、高額査定がつくことがほとんどです。
また、ネットオークションの普及によって、取引事例の数も増えています。
数十万円の値段がついて落札されることも多く、今でも資産価値の高い品物です。
刀剣買取の優良店を探す場合は、口コミや取引実績などをしっかりと確認し、できる限り利用者が多く、評判の良い刀剣買取店を選びましょう。安心して取引できる優良店なら、取引後のトラブルも全くなく、安心できるからです。
刀剣は、日本刀などの刀剣専門店でしか取り扱っていないわけではありません。
昔から営業している骨董屋や古道具買取専門店でも査定・買取業務を受け付けており、売りたいと思えば、インターネットの検索でもすぐにお店を探すことができる時代です。
また、代々家宝として受け継いでいた刀剣も、長期間古屋敷に大事に保管されていたのであれば、何らかの事情で廃棄処分する前には、ご自身で買取相場をきちんと調査してください。
また、お急ぎでなければ、定期的に査定を依頼しておき、高い値段がついた時に売ってしまうのもいいかもしれません。
著名な作者が制作した刀剣は、専門の鑑定士・査定士に鑑定・査定を依頼すると、思わぬ高値がつくことがあります。
本記事では、大事に保管していた刀剣を売りたいとお考えの方に、買取業者の選び方、刀剣類の買取相場や、できる限り高値で売るコツ、刀剣の取り扱いに関する注意点などの情報を整理しわかりやすく解説しています。
日本刀などの貴重な刀剣を売却する場合も、様々な方法を検討すべきです。
すぐにでも買取店に相談したい、と思うことがありますが、現在の刀剣の買取相場や現状などもきちんと調査しておいたほうが話がスムーズに進むからです。
近年になって登場した便利な売却方法の一つが、フリマアプリやオークションの利用です。
自宅や日程などに関係なく、いつでもどこにいても出品でき、売値も自由に決められるといったメリットがあります。
ただし、業者専門のオークションではないため、売却後にトラブルが発生することがあったり、なかなか思ったように取引が成立しなかったりすることがあります。
また、刀剣の取り扱いには十分に注意しなければならず、登録証などの書類準備、梱包や発送などもご自身で行う必要があります。
お住まいのエリアにも探せば日本刀買取業者があるはずです。
インターネットなどで検索して探したうえで、ご希望の店舗へと刀剣を持ち込みましょう。
直接店舗に行けば、刀剣の鑑定士・査定士がいて、その場で正式な査定が受けられます。
刀剣の鑑定・査定は複雑で難しいため、専門の鑑定士・査定士でなければ正確に価値を判断できません。
さらに、高値で買取できるのは、刀剣専門の買取業者にしかできないことです。
自宅近くに買取業者がない場合でも宅配買取を受け付けている業者が多いのでご安心ください。
宅配買取は、電話や公式サイトの問い合わせフォームから依頼するだけの簡単な手続きで済みます。
発送のための梱包キットや必要書類なども送付され、たいていは無料で利用できます。
キットが届いたら、必要書類を記入し、ご自宅などで刀剣を丁寧に梱包して発送するだけです。
ただし、郵送に数日間の日数がかかるため、鑑定や査定結果の連絡は数日後になります。
急いでいる方には不向きかもしれません。
査定金額に納得がいかなければ、お断りもできます。
お断りの場合も、日本刀を返送してもらえます。
出張買取は、買取業者の鑑定士が自宅まで出向いて査定します。
店舗までわざわざ行く必要がないため、時間が節約できます。
自宅などで鑑定後、査定金額に納得すれば、その場で現金を受け取れます。
ただし、自宅近くに刀剣専門の買取業者がない場合は、利用できないことがあります。
この章では、刀剣の買取相場についての基本知識です。
一般的な刀剣(日本刀)の買取相場の目安は、2〜5万円前後です。
そして、作者や制作年代が異なると、数十万円〜300万円ほどの高額な値段がつくことがあります。
刀剣の専門家でなければ鑑定や査定が難しいでしょう。
自己判断せずに、信頼できる専門店での査定依頼をおすすめします。
日本では、公益財団法人 日本美術刀剣保存協会などが発行する鑑定書の種類によっておおよその買取相場が決まっています。
鑑定された刀剣は、特別重要刀剣、重要刀剣、特別保存刀剣、保存刀剣の4つに分類されます。
他に、国宝、重要文化財、重要美術品など、国により指定された刀剣も存在します。
鑑定書の分類による買取相場の目安
特別重要刀剣 | 500〜1,000万円以上 |
重要刀剣 | 100〜500万円 |
特別保存刀剣 | 30〜300万円 |
保存刀剣 | 10〜100万円 |
短刀(無銘)は、5千円~5万円、模造刀(無銘)は、0~千円程度です。
この章は、自宅や蔵などで大切に保管していた刀剣を高値で売りたい場合に、参考となる知識について解説します。
刀剣のランクは、「切れ味」と「出来の良さ」を基準として決められています。
「切れ味」は、最上大業物、大業物、良業物、業物という順番があります。
「出来の良さ」は、最上作、上々作、上作、中上作の順番があります。
上位のランクであればあるほど、刀剣の買取価格も高くなります。
刀は制作年代ごとに呼び名が変わります。
新しい順から、「現代刀」「新々刀」「新刀」「古刀」となっています。
刀剣の時代区分を整理すると、次の通りです。
区分 | 時代 | 年代 |
上古刀 | 平安時代以前 | |
古刀 | 平安〜安土桃山 | 平安時代末期~1595年 |
新刀 | 江戸前期〜中期 | 1596~1780年 |
新々刀 | 江戸末期〜明治 | 1781~1876年廃刀令まで |
現代刀 | 大正〜現代 | 1876年~現在 |
高い順から「特別重要刀剣」「重要刀剣」「特別保存刀剣」「保存刀剣」の4つに分かれています。
買取価格の目安は、購入時の価格の6〜8割程度です。
制作者の名前や制作地が刻まれている刀剣を「在銘」といいます。
何も表記がなければ、「無名」です。
作者がわかる在銘の刀剣は、高値がつきやすい傾向があります。
本体の状態が良くないと査定額も下がります。
錆び、刃こぼれ、烏口・刃切れ、棟割れ・堅切れ、撓え(しなえ)、ふくれ破れなどの疵があると、補修が必要になることが多いため、査定額に影響します。
刀装具とは、刀剣についている付属品です。
セットにして査定してもらうと査定額もよくなります。
以下のような刀装具があります。
日本刀などの刀剣は、まとめて保管していることが多いので、お持ちの刀剣が複数あれば、まとめて査定依頼すると、査定額がアップすることがあります。
まとめ買いのキャンペーンを実施している刀剣や骨董品の買取専門店も多いので、タイミングを見てまとめて査定依頼してもらいましょう。
この章では、刀剣査定時に忘れてはならないことについて解説します。
日本刀の売買には「銃砲刀剣類登録証」が必要です。未登録品や模造刀は、所持も売買もできないのでご注意ください。
購入したお店がある場合は、購入時に付与されています。
紛失してしまった場合は再交付ができます。
再交付の手続きは、最寄りの警察署・生活安全課、又は都道府県の教育委員会で受け付けています。
刀剣類が美術品に該当するかどうか、などの教育委員会の審査があり、手続き完了まで半年以上かかることもあります。刀剣1点毎に審査手数料や再交付手数料が必要となります。
購入時には紛失しないよう保管をおすすめします。
「銃砲刀剣類登録証」の所有者が前の所有者の名義のままになっていることが多いようです。
売却や譲渡前には、必ず「所有者変更手続」を行い、現在の所有者の名義に変更しておきましょう。
なお、所有者変更手続は、登録証に記載の都道府県の教育委員会宛に対して「所有者変更届出書」を記載・郵送して行います。
「所有者変更届書」のテンプレートが都道府県の教育委員会ホームページからダウンロードできますので確認してください。
刀身(本体)以外の付属品は、刀剣の査定額をアップさせる重要な品物です。
購入時の情報を確認しておきましょう。
本記事では、
「刀剣を売りたい!業者選びの注意点や売却査定前にやっておくべきこととは?」
と題して、今お持ちの刀剣を売りたい方に向けて、刀剣を売る各種方法のご紹介、できる限り高値で買い取ってもらえる買取業者の選定、売却査定で高値がつくポイントなどについて詳しく解説いたしました。
初めて刀剣を売りたいと思い、買取業者を探している方や、査定・買取を検討している方がいらっしゃいましたら、この記事をご参考にしていただけますと幸いです。