2023.12.05

象牙の印鑑を売ることができる? 売買可能なメカニズムを解説 

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象牙

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象牙の印鑑の売りたいと思っている方々もいらっしゃるでしょう。

象牙の印鑑をできるだけ高く売るためにはどのようなテクニックが必要となってくるのでしょうか。

今回は、現在、象牙の印鑑を売ろうと思っている方々のため記事を書きました。

この記事では、

  • 象牙の印鑑を売ることができるのは希少価値から
  • 象牙の印鑑は本当に高く売ることができる?
  • 象牙の印鑑を売るために注意しなければならないポイント
  • 象牙の印鑑を売ることができるメカニズム

について知ることができます。

関心をお持ちであれば、ぜひ一読ください。

<h2>象牙の印鑑を売ることができるのは希少価値から </h2>

あまり印鑑のことがよくわからないという方々も、象牙の印鑑に価値があることは知っているのではないでしょうか。象牙の印鑑は、印鑑の中でも価値が高く、特別な扱いとなっています。

しかし、なぜ象牙の印鑑の価値が高く、最高級品と言われているのでしょうか。

それを知るためには、まずは、私達は象牙の印鑑の歴史をさかのぼる必要があります。

<h3>象牙は輸出入が全面禁止となっている</h3>

1980年あたりまで日本に対し輸入されていた象牙の量は、年間270トンにも上っていました。しかし、1990年には、象自体が絶滅危惧種に指定されることになり「ワシントン条約」によって、象牙であったり、象牙で作った製品の輸入や輸出がすべて禁止となってしまったのです。

現在でもその状況には変化がないため、私達は象牙の印鑑を輸入することができません……。しかし、一方では今でも象牙の印鑑は、日本のお店で取引されています。それはどうしてなのでしょうか……。

それが可能であるのは、規制を受ける前に輸入してある在庫が扱われているからです。

このように象牙の印鑑とは、ニーズがあれば自由に製造すればいいというモノではありません。よって、象牙の印鑑は、現在でも買取価値が高いですが、これからもどんどん希少価値がプラスされていくことでしょう。

また、象牙の印鑑は、他の印鑑と比較しても、耐久性であったり、印字の状態などの判断から最高クオリティーであると言われています。

<h3>象牙の印鑑は希少価値だけではない</h3>

象牙の印鑑はただ希少価値が存在しているから買取額が高いというだけでなく、使い心地がいいと言った理由からも大変評価されています。

象牙の印鑑は、希少価値が存在しているのにプラスして、耐久性であったり、印字の良さと言ったメリットがあります。

象牙独特の、アイボリーホワイトはいつも統一された白さではありません。象牙は、まさに自然ならではの微妙な色あいとなめらかな光沢を持ち合わせ、象牙の印鑑は使い込むほど手に馴染んでくれ、味わいを深めてくれることでしょう。長く使用し続けるほどその良さがわかってきます。多くの人たちが、高価でも象牙の印鑑を作って、一生大事にしたいという思いをお持ちなのではないでしょうか。

また、象牙は自然素材の中でも、非常に耐久性に優れたメリットがあります。ホンモノの象牙の印鑑であれば、チタン製レベルにも到達すると言われています。象牙の印鑑は、印面の摩耗が起こりにくく、使い続けても、いつまでもくっきりした美しい印を残してくれます。

さらに、象牙の印鑑はとても押しやすいことが評価されています。かつて、四千年もの歴史を持っている中国においても、象牙の「印」は、歴代皇帝のシンボルとして使用されてきました。それは、大事な国の文書に押すためのモノであり、印章が不鮮明な出来であってはならないのです。

象牙という素材は印鑑と相性が良く、精緻な彫刻にも耐えることができ、文字や紋様を鮮やかに再現することができます。

いつも印鑑を押すときには、かすれであったり、にじみに悩まされている……という方々は、いい機会なので一度、象牙の印鑑の購入を検討してみるといいのではないでしょうか。象牙の印鑑が評価されているのは、機能性の高さからでもあったのです。

<h2>象牙の印鑑は本当に高く売ることができる?</h2>

象牙の印鑑は、買取業者に持ち込みすることで高い価格で買取してもらうことができます。

そのような言い方をすれば、かなり高額買取を期待してしまうのかもしれません。

ただし、他の象牙の置物などと比較して、それ程の高い価格という訳ではありません。 なぜなら、象牙の印鑑は、モノ自体が小さいからです。

実際問題、象牙の印鑑の最高級品の場合、天井知らずの販売価格の場合もあるのですが、一般的に流通しているものであれば、15,000円から30,000円程度というところです。平均価格であれば、20,000円程度です。買取する場合には、もっと価格は下がってしまうことになります。

<h3>象牙の印鑑にはランクがある</h3>

象牙の印鑑の場合、どの部分を使用するかによっても、価値が変わってきます。

象牙は、木の年輪のような感じで、中心からパーツがわかれています。中心部は「中心層」と言った呼び方をしていますが、そのすぐ外部は「中皮層」であり、さらに外側は「外皮層」です。中心になるほど密度が高く、価値の高い印鑑だと評価されています。中心層から作られている象牙の印鑑は、象牙の印鑑の中でも最高級ランクの扱いです。

さらに、みなさんがお持ちの象牙の印鑑が「芯持」や「日輪」と呼ばれるものであれば、かなり高い価格で売ることが可能です。それは、象牙の芯部を中心に横に切り取ったカタチの印鑑です。贅沢な切り出しをすることで、まるで水の輪のような紋様が浮かび上がって、日輪のように見えます。

<h2>象牙の印鑑を売るために注意しなければならないポイント</h2>

象牙の印鑑を売るために注意しなければならないポイントもあるため、こちらで解説をします。

<h3>ニセモノの象牙の印鑑に注意</h3>

象牙の印鑑は、ワシントン条約のルールに従わなければならない以上、印鑑として使用する材料にはどうしても限界値があり、希少価値から高額になりがちです。そのため売るときには高額買取される可能性も高いため、とても喜ばしいことなのですが、売ろうと思っている象牙の印鑑が、ニセモノということもありうることです。その象牙の印鑑をかつてあまりにも安い価格で購入した……というのであれば、それはニセモノであることも疑った方がいいでしょう。

専門の買取業者で鑑定・査定してもらえば、その象牙の印鑑はニセモノであり「ウチでは買取しません……」と言われてしまうかもしれません。

象牙の印鑑は希少価値が存在しているから、ニセモノも多く出回っているのです。そのようなニセモノの象牙の印鑑の場合、象牙のカケラを寄せ集めて、一度粉々に粉砕してから再度樹脂などで固めた人工象牙を使用しているモノがあります。

そのようなモノは、一応素材は象牙であるため、まったくニセモノという言い方も正しくないのかもしれません。しかし、いずれにしても期待通りの買取額で買取されることはありません。

<h3>象牙の印鑑を丁寧に扱う</h3>

象牙の印鑑を高く売るつもりでいれば、できるだけ普段丁寧に使用する気持ちも大事です。

印鑑は意外と思うかもしれませんが、マメなお手入れも大事です。使用する都度丁寧に手入れする習慣をつけておけば、何十年でもいい状態を維持することができるでしょう。

・使用したら、すぐにやわらかい布、ティッシュを使いふき取る

・タンスなどに入れてそのまま放置しない

・温度・湿度に注意

・ブラシで掃除するときにはやわらかいものを使用する

など、注意すれば、象牙の印鑑の品質を維持することができます。

<h2>象牙の印鑑を売ることができるメカニズム </h2>

そもそも象牙の印鑑は、ワシントン条約で国と国の取引が禁止されているモノであるゆえ、簡単には売ることができないものだという認識の仕方をしている方々もいるのではないでしょうか。

象牙の印鑑を売ることで逮捕されてしまうかも……。

しかし、それであれば、日本のハンコ屋さんで、象牙の印鑑が販売されているはずはありません。

答えを言えば、現在日本で売られている象牙の印鑑は、輸入が禁止されてしまった以前に、国の認可のもと業者が買い込みをした象牙をちょっとずつ小出しに販売しているという実状があります。

しかし、在庫がなくなってしまえば、象牙は日本のハンコ屋さんから消えてしまう運命にあります。だからこそやはり、象牙はとても希少性の高い素材ともいうことができます。

象牙の印鑑とは、そもそもこのような非常に危ない状況を綱渡りしているのです。

過去2000年には、実験的にですが、日本でおおよそ50トンもの合法である象牙を5億2000万円で買い取ることが許可されたのです。

このような政策によってたくさん象牙が輸入されることで、象牙の希少価値は、薄れてしまうこともあるでしょう。

また、象の数自体減少していることは間違いないため、それ程明るい未来は期待することができません。

このようなメカニズムがあるため、正規で象牙の印鑑は売ることができます。しかし、売るためには国が取り決めしたルールをしっかり守ることも必要です。象牙の印鑑は、なんでもかんでも安易に売ることができるというものでもないのです。

<h3>象牙取扱業者の登録が必要</h3>

また、象牙の印鑑を売ろうとする業者は「象牙取扱業者」の登録を行って、在庫の管理をする必要があります。いつ・どこから仕入れをして、いつ販売したのか……と言った細かい記録を経済産業省にいちいち報告しているのです。

しかし、一方では産出国と輸入国両者が管理を厳格にすればするほど、密猟の悲しい事態が起きてしまうのも現実です。この密猟や密売の事態がアフリカの反政府武装勢力であったり、イスラム過激派の資金となっているという報告もあります。

年間で2万頭以上もの象が密猟で殺され中国あたりに流れているようです。特に、経済発展を遂げている中国あたりでは富裕層に人気で、高値で売買されていると言われています。

<h2>まとめ</h2>

いかがでしょうか。

今回は、象牙の印鑑を売るための注意ポイント、また、象牙の印鑑を売ることができるメカニズムなどについて解説をしました。

象牙の印鑑は、現在、買取業者に持ち込みすることで、高い価格で売ることができます。

象牙の印鑑を売ることは違法では……と思っている方々もいるのかもしれませんが、この記事を読んでそうでないことも理解してもらうことができたことでしょう。

象牙の印鑑を売ることができるのは、国のルールに従い、厳しく管理されているからです。

象牙の印鑑には希少価値が存在しているため、あなたがお持ちのモノも高く売れる可能性が充分にあります。

現在、象牙の印鑑を欲しいと思っている方々がいます。箪笥に眠っている象牙の印鑑があれば積極的に鑑定・査定してもらってみてはいかがでしょうか。



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