2024.11.15
掛軸
2024.11.15
掛け軸を売却するには、鑑定や査定が大変重要です。
お持ちの掛け軸が贋作だという可能性は低いとは思いますが、有名作家の掛け軸は贋作が大量に出回っているため、お持ちの掛け軸の真贋を証明するには、やはり専門家による鑑定書が決め手となり、査定額にも大きな影響を与えます。
この記事では、掛け軸をできるだけ高く売るために必要な「鑑定」についてのお話になっています。
美術品が趣味で、掛け軸などの多数のコレクションを大切に保管している方なら、鑑定を依頼するのも当たり前ですが、初心者なら最初はよくわからない世界です。
特にご自身が購入した掛け軸ではなく、遺品整理などで偶然見つかった故人のコレクションなら、なおさら専門家に正確な鑑定を依頼すべきです。
また、購入してかなりの期間が経過した掛け軸も、全く異なる値段になっている可能性があります。
売却前には必ず「査定」を依頼し、鑑定書がなければ改めて「鑑定」を依頼しなければなりません。
掛け軸は、大量に市場に流通しているわけではないため、お店が提示する買取価格が本当に正しいのかどうか、素人には判断できません。
このような理由から、掛け軸の買取は、専門業者に依頼するのが適切で、新たに鑑定や査定を依頼しながら、買取価格や相場を調べる必要があるでしょう。
鑑定しないまま、赤の他人に売却するとどうなってしまうでしょうか?
「安売りして損する」
「劣化や破損がひどくて売れない」
「後から贋作だと判明」
といったトラブルにより、買い手やお店とのトラブルに巻き込まれる恐れがあります。
掛け軸の価値を知ると、お金の面からも興味が出て、趣味としての教養も身につき、掛け軸をより楽しめるようになるでしょう。
本記事では、掛け軸の鑑定の基本的な事柄について解説し、信頼できる鑑定機関、鑑定書、鑑定の依頼方法や相場などの様々な注意点についても詳しく取り上げています。
昔から掛け軸に興味のある方はもちろん、これから良質の掛け軸を集めたい・売りたい、と考えている方に対しての有益な情報を提供していきます。
目次
絵画の鑑定と同じように、掛け軸にも正式な鑑定があります。
有名作家が描いた作品は、数億円もするようなケースもあるため、掛け軸の鑑定は非常に重要な作業です。無料で鑑定しているところもありますが、正式に鑑定し、効力のある鑑定書を発行してもらうなら有料での鑑定をおすすめします。
この章では、掛け軸の鑑定について基本的な知識について解説します。
掛け軸の鑑定では、信頼できる鑑定人が権威と信頼性を基にその価値を証明することです。
高額な掛け軸は、最初から高い価値がついているわけではありません。
その時代の相場や流行によってもかなり異なる値段がつきます。同じ作品でも古くなってアンティークとして認められれば高額査定になるでしょう。
また、本物にしか値段がつきません。
査定をする際にも、信頼できる鑑定書は大変重要です。
掛け軸の鑑定のポイントを挙げるとすると次の4つに絞られるでしょう。
鑑定は、真贋の鑑定を行っているため、鑑定で値段が出るわけではありません。
値段を決める場合は、その都度、市場価値を考慮した査定を行う必要があります。
鑑定と査定を同じ意味で使うケースが多いようですが、実際には異なることから値段を出して欲しい場合は、その旨を伝える必要があるでしょう。
鑑定人に鑑定を依頼すれば、価格査定を行わずに真贋鑑定のみを行っているのが基本となっています。
信頼できる鑑定書を実施し、鑑定証を発行してもらう場合は、一定の料金がかかります。
鑑定証を発行してもらう場合の料金相場は、約6万円です。(手数料・鑑定証発行・交通費など)
そのため、掛け軸の予想の価値が、数万〜数十万円程度なら鑑定書を発行してもらうだけでも損をしてしまう場合があります。
しかも、鑑定書を付けて売却してもその分の値段がアップするわけではないので、無駄に終わってしまうでしょう。
そのため、鑑定を依頼すべき作品かどうか、現在の相場などをよく考慮したうえで有料で鑑定してもらうべきでしょう。
掛け軸の場合は、明治時代以降の有名作家については、「所定鑑定人」が存在します。
また、現存作家は、本人が確認しています。
所定鑑定人が発行した鑑定証は、流通上の価値が担保されています。
問題は、江戸時代以前の作家に関する鑑定機関がない、という点です。
このケースでは、鑑定書というものが必要なく、専門の書画商が、真贋を判定し、査定額を出しています。
信頼できる鑑定書も、所定の鑑定人がいない古い作品になると、あまり意味をなさない、ということもありますので覚えておいてください。
この章では、素人にもわかる掛け軸の価値の判定について解説していきます。
ある程度の真贋がわかってきたら、価値のある掛け軸の作品だと判断できるものだけを専門家に鑑定してもらいましょう。
掛け軸の作品が著名作家のものであるなら、かなり価値が高いものであると判断できます。
素人にもできる確認方法は「落款」や「署名」がないかどうかを確認することです。
掛け軸内の絵の隅や木箱などに記されていることもありますので、作品をよく確認してみましょう。
ただし、贋作も多いので、落款や署名が本当に本人のものであるのかどうかの判断も必要です。
作者が特定でき、有名作家の掛け軸作品であることがわかったら、専門家に鑑定を依頼する価値があると考えられます。
制作年代が古い掛け軸は、相当な時間が経っていますので、同じような作品も少なくなってきており、希少価値が高くなります。
掛け軸は、素材そのものが劣化しやすい美術品であることから、制作当時の状態で残っている作品が大変少なく、それだけでも価値があるとみなされます。
掛け軸の年代の判定においては、作家名や画風、モチーフなどから判断されています。
掛け軸に多いモチーフといえば、山水や花鳥です。
きれいな掛け軸の多くは、最近制作されたものが多く、インテリアとして飾るには印刷物のほうが都合がよい場合もあります。
しかし、価値のある掛け軸の場合は、必ず「肉筆」で描かれています。
作家の筆跡の癖などをよく読み取って鑑定するケースも多く、掛け軸の専門家や鑑定士でなければ正確な判断は難しいでしょう。
ルーペなどを使用すれば、作品が線や点で描かれていることがわかりますが、肉筆は必ず線で描かれています。
絵画などの美術品・骨董品と同様に、掛け軸も入手経路をたどると、その作品が本物かどうかがはっきりとします。
購入時の書類、美術商の値札などからも入手経路が判断できます。
美術館、博物館の収蔵作品、著名コレクター所蔵の作品などから入手した場合は、高く評価されています。
個展や企画展などの画集に掲載されているような作品も、本物であれば査定額がアップします。
一部の絵画や掛け軸、骨董品・美術品の買取業者では、掛け軸の鑑定を行っています。鑑定士のいる買取店では、無料で鑑定・査定を依頼することができます。
この章では、掛け軸の鑑定の依頼方法について簡単に解説します。
経験豊富で熟練の掛け軸担当の鑑定士が鑑定・査定を行っていることが条件です。
その際、お店の鑑定・査定実績、成約実績などを参考に優良業者を選んでください。
買取業者に鑑定を依頼すると、出張費、査定料などの各種手数料が無料になることがあります。
真作・贋作のどちらであっても、査定額が出るでしょう。
また、鑑定・査定を依頼した後もキャンセル可能です。
鑑定方法は、買取が前提となりますが、出張買取、宅配買取、店頭持ち込み買取などに柔軟に対応しているかどうかがポイントです。
掛け軸には、付属品がつきものです。
木箱・共箱には、メモのような書類、鑑定書などもついていることがあります。
このような付属品から、作者や年代が読み取れるため、高価買取を希望するなら付属品は常になくさないように大切に保管しておきましょう。
ここまでで掛け軸の鑑定やその注意点についてご説明いたしました。
ここからはすでに著名作家の掛け軸作品を所有している方や、これからの所有を検討している方に向けて、高値査定や売却のポイントについてご紹介します。
美術品等の査定買取はその作品や作家の知名度が高ければ高いほど、査定額にも反映されます。
発売直後の作品は、メディアでも注目され、認知度や注目度が高まり、一時的に査定額が上昇します。
過去に手掛けた作品も、その状態が良好なら査定結果も高めに出ます。
知名度の高い人気芸能人や誰もが知る海外セレブが、人気作家の作品を愛用しているニュースや噂が流れることがあります。
「突然人気が出る」ことによって、注目され査定価格にも影響します。
過去にトレンドとなった作品で、発売から時間が経過していても、再度注目が集まれば、高額査定になることがあります。
メディアやニュースなどの情報収集を怠ることなく、売却時期の見極めをしっかりと行ってください
作品の数が大変少なく、アートオークションに出品されている希少価値の高い作品は、確実に高価買取です。
掛け軸のサイズ、作品のテーマや内容によっても査定金額は大きく異なります。
人気作家の掛け軸の売却をご検討の際には、鑑定も含めてぜひ弊社にもお声掛けください。
本記事では「掛け軸の鑑定とは?信頼できる鑑定書、その依頼方法や相場に関する大切なこと!」について詳しくご説明しました。
お持ちの掛け軸の鑑定が必要な場合は、信頼できる鑑定士や掛け軸専門の鑑定士の他、買取店などに正式な鑑定を依頼してみましょう。
これから人気作家の優れた作品を収集しようと考えている方も、別の作品が欲しくなって手放そうと考えている方も、掛け軸の鑑定・査定・売却を検討しているなら、ぜひ弊社にお問合せください。