2024.01.22
書道具
2024.01.22
「家に飾っていない書画があるけど、鑑定してもらえるのかな」
「古くて傷んでる書画って買取してくれるのだろうか」
蔵や屋根裏にずっとしまいっぱなしの書画の処分方法に、お困りの方もいるのではないでしょうか。
掛軸などの書画は、傷んでもいても買取可能な場合が多いので、まずは鑑定を依頼するのがおすすめです。
今回の記事では、書画についての知識や魅力、書画の有名な作家、買取相場、鑑定ポイント、高く売るためのコツなどについて詳しく解説していきます。
書画の鑑定を依頼してみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
書画は書や画のことで、東洋美術の一分野にあたり特に東アジアの国々のものを指します。
筆を使って墨で文字が書かれた書作品と、書と絵画が一体となっている作品の総称です。
書と絵画が一体となった作品は、絵画と同様の題材や絵画に適した漢詩が書かれている作品が多いです。
書画は大きく分類すると「和物」と「洋物」の2種類です。和物は日本画や文字のみで書かれた書のことを主に指し、洋物は洋画と版画のことをいいます。
和物と洋物に分けられる書画ですが、書画の保存や鑑賞のために裂地(きれじ)や紙などで補って仕立てる表装(ひょうそう)は共通しています。
表装は書画において非常に重要で、表装も含めて書画の価値が決まってきます。
表装は下記の通りの7種類です。
室内に設置でき、折り畳みが可能
折りたたんだ帖(じょう)に絵が描かれたもの
1人で描いたものと複数人が描く寄せ書きのようなものがある
掛軸のこと
現在の色紙と同じで、そこに書画が描かれている
壁掛けの時に使用され、額縁と似ている
室内を区切る時に使用される
貼り付け可能で壁画に多く使用される
書画の魅力は、書と絵画が混ざって一体となった世界はもちろんのこと、書と絵画をそれぞれ個別にも楽しめる点です。
書は楷書や行書、草書などのさまざまな書体で書かれ、文字は変化に富んでいて表情が豊かです。
筆を運ぶときの墨の勢いや、墨の量で変化してくる濃淡、強弱、かすれなどを力強くも繊細に表現されています。
絵画の部分はさまざまな種類があり、仏画・花鳥画・山水画・水墨画・日本画などがあります。
現在、世界的に中国美術が高騰しているため、書画の需要が高まっています。
中国では、経済が発展したため富裕層を中心に中国の骨董品の収集が流行しています。
中国書画は、古くより中国の絵画の代名詞であったため人気が高いです。
また、掛軸は日本では飾る家が減少していますが、北米やヨーロッパで人気があり、特に美人画の需要は拡大しています。
十年前には数万円だったものが十倍で取引されるケースが出るほど、買取価格も上昇しています。
書画は、書家だけでなく神主や政治家、軍人などさまざまな方たちが描いています。
有名な作家だと非常に高額な買取価格になることもあるので、ぜひチェックしてみてください。
一部にはなりますが、書画の有名な作家は下記のとおりです。
良寛、武田双雲、松尾芭蕉、勝海舟、西郷隆盛、伊藤博文、宮本武蔵
横山大観、川合玉堂、上村松園、円山応挙、菱田春草、伊藤若冲
斉白石、呉昌碩
書画は種類や作家によって需要が異なるため、買取相場もさまざまです。
買取相場の目安は下記の通りになるので、自分の手元にある書画がどの分野になるのか参考にしてみてくださいね。
【書画】 15,000円~250,000円前後
【掛軸】
・山水画 4,000円~300,000円前後
・花鳥画 8,000円~100,000円前後
・神仏画 20,000円~150,000円前後
・水墨画 50,000円~200,000円前後
【中国掛軸】 50,000円~200,000円前後
次に書画の鑑定ポイントについて詳しく解説していきます。
鑑定ポイントを知り、自分の持っている書画の価値を知るための参考にしてみてください。
保存状態の良さは鑑定ポイントの1つです。
書画は古い物が多いので、書画にシミや日焼けのないキレイな状態であると希少価値が上がって良い評価がつきます。
書画の状態をキレイに保つためにも、保管しておく時は直射日光の当たらない湿気の少ない場所がおすすめです。
しかし、古い書画の場合、たとえ破損や汚れがあったとしても希少価値が高ければ買取の対象になるので、まずは鑑定依頼に出してみましょう。
書画は描かれた年代が古くなるほど残存数も少なくなるので、自然と希少価値が上がって買取価格も高くなります。
書画の状態が悪くても、年代が古くて価値の高いものは高価買取の可能性が高いです。
特に中国書画は歴史が古いので、美術的な価値に加えて歴史的に価値のある作品も多いので、非常に高価な買取価格となるケースもあります。
書画は人気作家のものであるかも鑑定ポイントです。
書画に入っている作家のサインや落款(らっかん)が有名な作家だった場合は、非常に高い査定金額になります。
サインや落款は私たちが普段から見ている楷書体とは異なり、判読が難しいものが多いので自分で判断せずに鑑定してもらってください。
有名作家のものは贋物(にせもの)も多く出回っているため、信頼できる買取業者に鑑定してもらうのがおすすめです。
次に書画を高く売るためのコツについて解説していきます。
自分の家にある書画を少しでも高く買取ってもらうために、参考にしてみてくださいね。
書画は、作品だけでなく箱や栞、シール、付属資料なども査定の評価項目です。
箱が汚れていたり、シールが剥がれてしまっていたものも捨てないようにしましょう。
たとえ箱が破損していても、作品単体で査定に出した時よりも高い買取金額となります。
シールまで査定項目にならないだろうと捨ててしまう方や剥がしてしまう方もいますが、査定価格に大きく影響してくるので注意してくださいね。
書画を保管しておく時は、付属品も一緒に箱に入れておくようにすると、買取に出す時に探す手間がなくなって便利です。
作品や表装の汚れや破損はそのままにしておく
書画自体や表装などに破れやシミ、カビなどが付いていた場合は自分で修理しないようにしてください。
書画は非常に繊細な品物なので、自分で修理をすると価値が下がってしまう場合があります。
査定に出す前に、専門業者に高額な金額を支払って修理したとしても、修理代金に見合う買取価格になるかは分かりません。
書画の状態が悪かったとしても、まずはそのままの状態で買取業者へ査定に出すことをおすすめします。
書画を購入した時期や金額、いつから家にあるかなど入手した経路の情報がわかっていると正確な査定につながります。
詳しいことがわからなかったとしても、調べられる範囲で確認してみてください。
どうやって書画を手に入れたかなどの紙が入っていた場合は、紙がシミで見えにくかったり、虫に食べられしまっていても捨てないで一緒に査定に出しましょう。
書画をどこのお店でいくらで購入したのか、誰から譲り受けたのかなどの情報は、入手経路を判別する資料になるのでとても重要です。
書画を買取に出す前に、まずは気軽にメール査定するのがおすすめです。
書画の査定金額を早く知りたい方、買取業者ごとに査定額を比較したいけど手間をなるべく省きたい方などに便利です。
メール査定の流れや撮影ポイントについて詳しく解説していきます。
メール査定は、買取業者のホームページの申込フォームに名前や連絡先などの必要な個人情報を入力します。
撮影した品物の写真を添付して送信をすると、買取業者が依頼者から送られた情報をもとに査定してくれます。
査定依頼を申し込んでから、早くて数時間、遅くても24時間以内に査定結果を送ってくれる買取業者が多いです。
品物の撮影は、手振れやピントがずれてしまわないように撮影することがポイントです。
撮影の手順は下記の通りです。
文字が見えやすく撮影するために、明るい所でなるべく大きく撮影します。
④箱や鑑定書などの付属品も撮影。
付属品に文字が記載されている場合は、解読しやすいようにはっきりと写るように撮影してください。
箱の表面だけでなく裏面や側面にも文字が記載されている場合は撮影します。
書画を実際に買取に出す方法は、店頭買取、宅配買取、出張買取の3つになります。
近くに店舗がある方は、実際にお店へ持ち込んで目の前で査定してもらうのも良いですね。
宅配買取は、宅配キットに品物を詰めて送るだけで査定してもらえるので、対面の鑑定が苦手な方におすすめです。
出張買取は、持ち運びにくい大きさの書画だったり、点数が多い時に利用すると買取業者が玄関先まで査定しに訪問してくれるので便利ですね。
今回は、書画の鑑定依頼をしたい方に向けて、書画の有名な作家や買取相場、鑑定ポイント、高く売るためのコツ、買取方法について詳しく解説してきました。
書画の査定ポイントは、状態の良さや年代の古さ、有名な作家のものであるかどうかです。
もし書画に汚れや破れがあった場合は、自分で修復しようとすると却って価値が下がってしまう可能性があるので、そのまま査定に出してください。
箱などの付属品は全て揃えて、できるだけ入手経路が明確になるように確認しておきましょう。
現在は中国美術が高騰しているので、特に中国書画は高く買取ってもらえる可能性がありますよ。
書画の知識を持つ買取業者に鑑定してもらって、少しでも高く買取ってもらってくださいね。