2023.12.04
鎧兜
2023.12.04
「五月人形の兜を持っているが、処分したい」と思っている人もいるでしょう。ガラス入りの五月人形などは大きなもののため、処分に困ります。
また、きれいなままの兜の場合、処分するのがもったいないと思うことも多くなります。兜を処分する以外に、買取も可能な方法や寄付する方法などについて見ていきます。
目次
五月人形の兜は、男の子の初節句の時にお祝いとしてもらうことが多いでしょう。ガラスケース入り五月人形は大きなサイズのものもあって、立派なものを飾っているケースが多いです。
五月人形は、男の子が健やかに強くたくましく育つようにと贈るものです。兜や甲冑、弓などが五月人形になりますが、これらは武将の身を守る装備で、「子どもを守る」という願いが込めて贈られます。子どもの災いの身代わりになってくれるとも言われていて、尊いものです。
子どもの誕生を祝って祖父母などから贈ってもらいますので、簡単に捨てて処分するわけにはいかないでしょう。
そのため、多くの人が処分する時期やどう処分したらいいのかについて考えてしまいます。
五月人形の兜は、成人式や20歳の誕生日などの「子どもが自立した時期」まで飾るのが理想とされています。しかし、現在ではあまり長く飾らない家庭も増えています。
「兜を飾る場所がない」
「マンションなので飾る広さがない」
「飾ったり片付けたりが面倒」
など言うことで次第に飾らなくなってしまい、早く処分する人も多くなっています。また、兜は保管しておくにも場所を取ってしまうのがデメリットです。
兜飾りの処分をする際には、「子どもを守る」という願いが込められたもののため、そのまま捨てるのではなく供養して処分する方法がおすすめです。
神社では兜飾りなどの五月人形などの供養も引き受けていますので、事前に電話などで確認をすると持ち込むことができます。 持ち込みで供養してもらう場合は、五月人形1体につき2,000円程度が必要となりますが、依頼するのもいい方法です。
また、様々な人形などを供養してほしい場合は、一般社団法人「日本人形協会」もあり、こちらでは「ゆうパック」で人形を送ると、毎年10月頃に行われる東京大神宮の「人形感謝祭」で代行して供養してもらえます。
下記のサイトに詳細がありますので参考にしてください。「お人形差出キット」を活用することで一箱(袋) 5,000円で供養してもらえます。
ひな人形、五月人形、兜、抱き人形、市松人形、 舞踏人形、フランス人形、博多人形などの人形全般やぬいぐるみ、こけしなどの顔のついたもの、天神さま、羽子板などの顔を描いてあるもの、鯉のぼりなどが送れ、箱の大きさが 縦+横+高さの合計が170cm以内で、重量が30kg以内であれば送れます。ただし、ガラスケースは取り除いてください。
また、兜を捨てる場合ですが、パーツごとに様々な素材が使われているため分別して自治体のゴミに出すことがおすすめです。また、大きなガラスケースに入ったものは、粗大ゴミとして出す必要があります。
これまでの供養や感謝を込めて処分するといいでしょう。
兜を処分するのがもったいないという場合は、兜の買取ができる所を探してみるのもおすすめです。
伝統的な日本文化が海外では人気となっていますので、古い兜や有名作家の兜は買い取ってもらえる可能性があります。また、国内でも、古い兜などは歴史ファンや兜を集めている人がいますので、買い取ってくれる業者があります。
五月人形の兜の買取を依頼したい場合は、人形品店に買取依頼をするよりも、骨董品店に買取依頼をしてみるのがおすすめの方法です。
また、古い兜ならば、骨董品として買い取ってもらえる可能性があります。兜の様式、形式にもよりますので、一度見てもらうといいでしょう。時代によって、兜や鎧などの形式がいろいろあります。
古い兜を持っている場合の買取ポイントについても見ていきますので、参考にしてください。次の点が高額買取かどうかのポイントとなります。
兜の前方にある立物の装飾が買取のポイントです。立物がある兜は高額査定になる傾向で、立物の装飾によって、制作年代がわかって買取価格にも影響していきます。次のような鍬形の立物が多く用いられています。
・鉄鍬形(平安時代~鎌倉時代制作)
「雲龍文象嵌鉄鍬形」が有名で、長野県清水寺に所蔵されていて、国の重要文化財に指定されています。
・「長鍬形」(鎌倉時代後期)
「紅糸縅鎧」が有名となっていて、奈良県の春日大社に納められています。
・「木葉鍬形」(室町時代後期)
木の葉型の立物が特徴の兜で、あまり流通していないため希少価値が高いものです。
一般的に、時代が古い兜ほど高値で買取可能で、また室町時代の兜の場合は希少なため、高額となる可能性が高くなります。
また、江戸時代のものも本物であれば、高く買取が可能となっておすすめです。
古い歴史のある兜の買取のポイントとなるのは、「時代背景」と「流派の違い」です。兜や鎧(甲冑)などが古いものであれば高価買取となります。骨董品としての価値のある兜の買取相場はとても高いものです。蔵に昔から眠っている兜や代々受け継がれてきた兜、また骨董品店から趣味で買った兜などは高額買取となることがあるでしょう。一度鑑定士がいる所で専門的に鑑定や査定をしてもらう方法がおすすめです。
骨董品的な兜の買取相場は次のようになります。
・戦国変り兜 400万円
・兜前立蟷螂 300万円
・早乙女家光六十二間筋兜 70万円
・尊霊甲 兜 62万円
・銭九曜家紋兜 30万円
・二つ引家紋前立兜 22万円
高額で買取可能となっている作家「早乙女義隆」についても紹介します。関東の作家として有名な作家に「早乙女義隆」がいます。鎌倉時代の甲冑を現代に受け継ぐ一人者とも言われています。生産量も少なく、取扱店も少ないため、貴重な価値のある作家です。
鎌倉時代の時代考察も鋭く手間と根気、こだわりを詰め込んで作り上げた兜も人気となっています。銅板に獅子などの文様を彫って、その上になめした鹿革を使い、踏み込んで柄の跡形を付けているのが特徴です。浮き出した部分に色付けをし、兜に使っていて、まさに伝統を守った芸術品となっています。
有名作家の兜ならば、高額に買い取られておすすめです。他にも、「鈴甲子雄山(すずきねゆうざん)」や「平安道齋」「平安住一水(へいあんじゅういっすい)」などのものであれば、高額買取となっていいでしょう。
兜を買い取ってもらうためのポイントについても紹介します。古い五月人形の兜でも状態がいいものは買取可能です。歴史的価値のあるものや有名作家のものは高額買取をしてもらえますが、保管状態も大切です。
日頃から兜も日焼けやシミが付かないように手入れをしっかりしておく必要があります。兜はパーツによって様々な素材が使われていますので、それぞれに気を使って手入れをすることが大事です。特に湿気があると、カビやさびの原因になりますので、保管状態にも気を付けるよう注意してください。
五月人形の兜の意味や役目では、武将の身を守る装備として「子どもを守る」という願いが込めているため尊いものです。買い取ってもらえない場合も処分はあまりしたくないと思う人も多くいます。「どこかで役立つように寄付したい」と思う人もいます。
ただ、一般家庭にはあげるのが難しいため、保育園や幼稚園などの施設に寄付をする方法があります。「子どもたちみんなで見られるように五月人形の兜を譲り受けたい」という施設もあります。そうした募集がある場合には、寄付してみるのもいい方法です。施設などの募集のタイミングが合えば寄付をしてみるといいでしょう。
また、「NPO法人グッドライフ」が行っている「セカンドライフ」といったサービスでは、人形などの寄付を1年中募集しています。
「大切なもの処分したくないものに第二の人生を。」と不用品のリサイクルやリユースの活動をしています。日本に寄付の文化を根付かせ、国内外への寄付を行っている団体です。
寄付された人形類は、全て供養をしてリユースされるため安心できるでしょう。兜などの五月人形は海外からの人気もあってリユースされます。
ホームページから申し込んで宅急便で送ることができ、送付費用と供養費で3,000円~4,000円程度が必要です。大きなサイズのものはさらに送料がかかります。費用は掛かりますが、再び使われることでSDGsにもなっておすすめの方法です。
兜を処分したいと思った場合は、供養して処分したり、買取依頼が可能かどうかを考えたり寄付したり様々な方法があります。一般的に五月人形は、買取不可もしくは買い取ってもらっても、1,000〜5,000円の相場です。少し有名な作家などで20万円前後での買取が多くなっています。
売買したい時には、古いものであったり、人気の有名作家であったりすればさらに高額で買い取られることもあっていいでしょう。自分でも作家名を調べたり、付属資料なども揃えたりするのがおすすめです。
価値をしっかり評価してもらえる骨董品店や兜の買取実績のある店で買取を検討してもらってください。
弊社では、買取を依頼していただくと高額で買取することも可能です。引き取りが難しいような五月人形、古い兜も買い取りができる場合がありますので、実績のある弊社にどうぞお任せください。
兜を処分したい、できれば売りたいと悩んでいる場合には、お気軽に買取専門業者の弊社にお問い合わせ頂きたいと思います。