2024.01.24
宝石
2024.01.24
「原石を持っているが、本物かどうかわからない」「どれだけの価値があるのか不明」ということも多いでしょう。宝石の鑑定はよく聞きますが、原石の鑑定はどうしたらいいのか、鑑定してもらえるかどうかがわからないことが多いでしょう。
原石の鑑定は、どのような方法で行われるのかを知ってみませんか。価値の見かけ方について紹介します。
宝石として磨きあげる前の石が原石です。原石を持っている人もいるでしょう。掘り出したままの自然の形をしているものや、小さなものはそのまま飾ってコレクションにもできます。
原石の価値は、自然の形や輝きを楽しみ、唯一無二の希少さを味わうものと言えます。自然の神秘を味わうことができ、磨けばどんな宝石になるのかという楽しみもあるでしょう。
「原石」に似た言葉として「鉱物」「岩石」「鉱石」などの言葉があります。これらは、工業用などでよく使われる言葉です。
これらの言葉との違いをよく知ることで「原石」の魅力について知ってみませんか。
・「鉱物」とは、一定の地質から産出される天然の単体の結晶系の物質を有しているのが特徴です。
・「岩石」とは「鉱物」の複数体の結晶によって成り立っている集合体となっています。
・「鉱石」は、特に工業用に使う石のことを言うことが多く「鉱物」や「岩石」が混在している状態のものと言えます。資源として有用な鉱物、金属が含まれる場合「金鉱石」や「銀鉱石」などと呼ばれています。
一方、美しい宝石になるようなものの場合に、「天然石」「宝石」「原石」と言われています。
・「天然石」とは「鉱物」と鉱物の複数体の結晶の「岩石」の総称を指します。「鉱石」の中でも美しい形、きれいな色のもので宝石ほどではない、宝石より比較的安価なものを多く指します。
・「宝石」とは「鉱物」と「有機質(生物起源の固体)」からできたもので、ほとんどは「鉱物」からできているのが特徴です。「鉱物」の中でも美しいものが「宝石」と呼ばれる装飾品になります。
・「原石」は磨けば「宝石」が採れる石のことを言います。
これらの違いについてよく知っておくことが大切です。
さて、「原石」の鑑定方法について詳しく紹介します。「原石」も宝石と同様に鑑定してもらえるためおすすめです。
原石の鑑定をする際は、宝石への加工のしやすさ、磨きやすいかどうかが大きなポイントになります。また、貴重な原石である場合、高額の鑑定が付きます。
人気のダイヤモンドが最も高額の鑑定となるでしょう。また、大きな宝石になりそうな原石は高く鑑定されます。
次に人気のある原石について、鑑定方法をそれぞれ紹介しますので、参考にしてください。特に人気のある原石は、やはりダイヤモンドの原石で、次のような原石の種類があります。
・「ソーヤブル(Sawable)」
・「メイカブル(Makeable) )」
・「ニアージェム(Near Gem) )」
種類によって鑑定額が大きく異なるでしょう。
「ソーヤブル」が最も高額の鑑定となり、形が美しく、研磨して加工しやすい点が高額鑑定です。希少価値のある原石であることも、高額のポイントです。
「メイカブル」は、磨き方によってとても美しいダイヤモンドに仕上げられますが、技術が必要となる原石です。また、品質が不安定でもあり、価値を正しく見られるのはしっかりした目利きの査定士のみとなるでしょう。
「ニアージェム」は、美しい宝石になる可能性は低いため、鑑定額も低い傾向となっています。
翡翠は、日本でも古くから親しまれてきた宝石で、硬玉と軟玉があり、軟玉が翡翠には多く、高額鑑定です。
20kgを超える原石は、20万円以上の高額となることもありますが、小さなものは1万円未満のこともあります。
翡翠の価値は、クオリティやカラー、照りなどで判断されます。また、着色処理や樹脂含浸処理などの加工が施されている翡翠は、価値が下がってしまいますので、注意してください。
人気がある宝石のアメジストの価値は、色で決まります。透明感があり、濃い紫の石が高い価値となります。多く出回るブラジル産は黒っぽいのが特徴です。ブラジル産アメジストには、黒い斑点のような不純物が入っていることもありますが、この入り方などによって美しいと鑑定結果が高くなる場合もあります。
また、ウルグアイ産のアメジストは、非常に美しい紫色が特徴です。色味が濃く、研磨すると美しい見た目が魅力となります。特に濃い紫色の塊が入っている「色溜まり」や「カラーバンド」がある石が人気です。全体的に小粒で、ウルグアイ産の石は繊細なため、紫外線やキズに気を付ける必要があります。
また、アメジストの鑑定の際には、全体にキズが入っていないかの確認も慎重に行われるでしょう。表面にキズが入りやすいため、保管にも注意することが大切です。
天然石、パワーストーンとしても、原石の人気が高いのが水晶です。ただ、本物の水晶は少なく、鑑定が難しくなっています。「人口水晶玉」などもあり、しっかり専門家に鑑定してもらうことが大切です。
「天然水晶玉」には、天然ならではの特有の結晶構造がありますので、ダブリングという結晶率で見分けられます。天然水晶を通して髪の毛を見ると二重に見えるのが特徴です。何層にも結晶が重なっているために光の複屈折現象(ダブリング)が起きます。髪の毛で見るのがおすすめです。
また、偏光板を使って見分けることもできます。2枚の偏光板で天然水晶玉を見ると、波長の違う光が速度変化し複屈折し、偏光板に「虹色の輪」が回転しているように見えます。
また、氷の上に載せると「ガラス玉(練り水晶)」より水晶玉を載せた方が溶けやすいため見分けられます。水晶の熱伝導率が良く、水晶が持つ温度が氷に早く伝わるためです。
ただし、結晶化している「人口水晶」とは見分けにくいため注意が必要です。専用の機械で鑑定するしかありません。「宝石鑑別書」などによって鑑定結果を確認するのが一番です。
「宝石鑑別書」についても紹介します。「宝石鑑別書」は、専門機関にある検査機器を使って宝石を判別した結果を記載したものです。「鑑定書」と言われるものはいろいろありますが、ダイヤモンドの場合は「ダイヤモンド・グレーティング・レポート」と言われる品質証明書があり、4Cの基準によって検査を行うのが特徴となっています。
「宝石鑑別書」のためには、次のようなことが検査され、その結果の分析結果証明書が出されます。
・宝石全般に使われる素材の成分
・形状
・サイズ
・天然石か人工石かの判別
・処理方法
「宝石鑑別書」には実際に次のようなことが書かれていると言えるでしょう。
・鉱物種名
・宝石名
・色相・透明度
・外観特徴
・カット形状
・寸法
「宝石鑑別書」の内容について次に詳細に紹介しますので、参考にしてください。何をどう判別しているのかを知っておくことが大切です。
宝石鑑別書では、専門の検査によって、結晶構造の違いが正確に判別されます。「鉱物種名」の欄では次にように分けて書かれますので、よく見てみるといいでしょう。
例えば、天然水晶の場合
「鉱物種名:天然クォーツ・ロッククリスタル」
人工水晶の場合
「鉱物種名:合成ロック・クリスタル」
ガラス玉の場合
「鉱物種名:模造石・人工ガラス」
とはっきり区別して書かれています。
また、無色透明の水晶に対しては鉱物名「ロッククリスタル」と明記され、それ以外は「クォーツ」と記されています。しかし、鑑別機関によって異なる表記となる場合もあるでしょう。
鉱物名だけでなく「色相・透明度」でも次のような表記がされます。
「無色・微褐色」
水晶の場合は、本物は「無色」の判定となります。肉眼では違いが確認できない色合いの場合でも専用機械で本物か偽物かを見分けることができておすすめです。
また、宝石鑑定を行う宝石鑑別機関は、日本だけでも数十社以上とたくさんあります。しっかり専門の機械で鑑定されますが、結果があいまいになる場合もあります。他の鑑別機関で水晶が「無色透明」と判定されても「微褐色」「一部褐色」などと、より精密に分析する最高峰の宝石鑑別書「日本彩珠宝石研究所」もあります。
水晶の場合、何も混ざっていない無色透明の天然水晶玉を「無垢玉」と言い、無色透明で、何も内包物がないものは珍しく、最高峰の水晶玉です。
このような原石の鑑定は、どこで行ってもらえるのかですが、宝石の買取を行っている業者で鑑定をしてもらうことが可能です。また、実際に買い取ってもらいたい場合は、見てもらわないとわからないことが多くなります。
まずは原石の価値を正しく鑑定できる鑑定士がいる専門業者に見てもらうことがおすすめです。どのように加工したら、価値が出るのかも専門の鑑定士が見ることでよくわかります。高額の鑑定、買取となることも多いでしょう。
そして、原石を買い取ってもらいたい場合は、磨いて宝石にして販路を持った業者を選ぶことが大切です。
原石の鑑定や買取を依頼するには、
・原石を実際に多く買い取っている業績がある業者
・複数の買取専門業者に依頼すること
以上を大切にするのがおすすめです。鑑定する人によって鑑定額は大きく変わりますので、複数の店に依頼してみるといいでしょう。しっかりと比較検討してみることが重要です。
原石でも鑑定はしてもらえることを紹介しました。ただ、原石の鑑定は業者によっても大きく異なります。鑑定する人次第ともなります。複数の専門業者に鑑定してもらうのがおすすめです。
現在、宝石やジュエリーの買取相場が上がっています。原石の買取に実績のある会社ならば、正当な値段で鑑定してもらえます。ぜひ弊社のような専門業者にお任せ頂ければと思います。
原石の鑑定を考えている場合には、弊社にお気軽にお問い合わせ頂きたいと思います。