2023.11.15

ペルシャ絨毯の売却を検討している方必見!ペルシャ絨毯とその売却や買取について解説

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絨毯

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 ペルシャ絨毯は、その美しさ、芸術性、そして歴史的な価値において、世界中で高く評価されている織物のひとつです。これらの絨毯は、現在のイラン(旧名ペルシャ)を中心とする地域で約2500年以上もの間製作され、その伝統は今日まで引き継がれてきました。ペルシャ絨毯は、その独特のデザイン、鮮やかな色彩、そして卓越した織りをはじめとする繊細な技術が特徴で、1枚1枚の絨毯は作家の手によって作り出される芸術品です。また、ペルシャ絨毯は、美術品としてだけでなく、実用性も兼ね備えており、寒さが厳しい季節には、家の床を温め、室内の装飾や床の保護にも役立ちます。さらに、ペルシャ絨毯はイスラム美術や文化の象徴としても高く評価されており、宮殿や寺院、博物館などでも展示されています。

 ペルシャ絨毯は、その製作過程が非常に複雑で、完成までに多くの手間と長い年月を要します。熟練した職人たちが糸を紡いだり、染色したりするところから始め、一目一目を手作業によって織っていき、美しい模様を作り出すために数か月から、物によっては数年かけて制作します。1枚の絨毯には多くの労力と技術、情熱が注がれており、それがペルシャ絨毯の価値となり、美しさとなるのです。

 そんなペルシャ絨毯ですから、芸術品として、骨董品として、売却や買取も行われています。この記事では、ペルシャ絨毯を売却したいとお考えの方のため、ペルシャ絨毯の歴史、デザインの多様性、製作過程、そしてその魅力について詳しく解説していきます。

ペルシャ絨毯とは

定義

 

 「ペルシャ絨毯」とは、イラン国内で制作れた手織りの絨毯を指します。イランで制作されているにも関わらず、どうして「ペルシャ」絨毯と呼ばれているのでしょうか。そこには、イランの歴史が関係しています。

イランの歴史

 現在のイランの正式な国名は「イラン・イスラム共和国」と言い、1979年に成立した、比較的新しい国家です。イランはその国家成立の前年、革命を経て成立しました。革命以前のイランは1925年から続いたイラン最後の王朝、パフラヴィー朝が治めていました。パフラヴィー朝は、現在のイランとは逆、それまでの王朝の政策とも反対の、脱イスラム政策と親欧米の姿勢で、近代化政策を進めていました。しかし、その政策がイスラム勢力や保守勢力の反発を招き、それが革命へと発展していったのです。革命後のイランは、それまでのパフラヴィー朝の影響を排除すべく、反欧米の姿勢を強固にしていきました。

 ここまでは、20世紀、近代におけるイランの歴史ですが、イランには、一言では語れないほどの長い歴史があります。それが「ペルシャ帝国」です。

 ペルシャ帝国の歴史は、2500年以上前、紀元前まで遡ることができ、現在のイランがある地域を中心に、その一帯を統一する巨大な帝国でした。ササン朝ペルシャ(226~651年)の時代には、シルクロードを通して、日本とも交易があったことがわかっています。現在のイランも、日本の4倍以上の国土を有する国家ですが、ペルシャ帝国は、イランの周辺一帯、統治していた王朝によって、その支配地域は変遷を辿っていきますが、ヨーロッパやアフリカにもまたがる広大な地域を治めた帝国です。これだけでも、イランという国が悠久の歴史ある国であることがうかがえるはずです。

ペルシャ絨毯の歴史

 ところが、ペルシャ絨毯発祥の歴史はそんなペルシャ帝国の歴史よりもさらに遡り、今から3000年前とも、4000年前とも言われているのです。最も古い絨毯で、ペルシャ絨毯の起源ともされているものに「バジリク絨毯」と名付けられた絨毯が現存しています。これは、今から2500年ほど前に作られたものと推測されており、ロシア人考古学者によって発見されました。バジリクという名前は発見された場所に由来しています。そのデザインや色彩の特徴から、以前は古代ペルシャで制作されたと考えられていましたが、現在は、中央アジアで制作されたものではないかと唱える説も有力視されています。

 ペルシャ絨毯制作の最盛期は1500年代~1600年代で、当時の王が遷都したことで、宮殿や庁舎、邸宅などの建設需要が増し、それに伴って絨毯を制作する宮廷工房も数多く作られたことに起因します。そして、この時期に制作された絨毯が、現在私たちが確認できる最古のペルシャ絨毯で、ヨーロッパの美術館や博物館に収蔵されています。その中でも最高傑作として名高いのは「アルデビル絨毯」です。この絨毯はその歴史もさることながら、11.52メートル×5.34メートルというその大きさにも驚かされます。現在ロンドンのビクトリア・アルバート美術館に収蔵されていますが、そのフロアを覆う堂々としたたたずまいは、鑑賞する人を惹きつける魅力を持っています。今から500年近く前に、これほど大きな絨毯を作り出す技術があったことにも驚かされます。

 紀元前1世紀も2世紀も前に絨毯を制作する高い技術を持っていたことはもとより、その歴史が現代まで受け継がれ、作品が世界中で愛されているのは、非常に驚くべきことだとは思いませんか。ペルシャ絨毯とは、まさにペルシャ人の歴史、技術、愛など様々な伝統と文化が凝縮された、イランを象徴する芸術品なのです。

なぜ「ペルシャ」絨毯なのか

 「ペルシャ」絨毯は、「イラン」で作られ、「イラン」を象徴する織物であることがおわかりいただけたでしょうか。では、なぜ「イラン絨毯」と呼ばれないのでしょう。

 イランの公用語は「ペルシャ語」です。ペルシャ語はイランのほか、アフガニスタンとタジキスタンでも使用されています。ペルシャ語を話す民族はペルシャ人と称され、多民族国家のイランで、約半数を占めています。

 ペルシャという言葉からは、ペルシャ絨毯のほか、ペルシャ猫も連想されるのではないでしょうか。ペルシャという国は、現在存在しませんが、ペルシャという言葉が表すのは、古代から続くオリエント文化、エキゾチックな異国情緒、アラビアンナイトのような魅惑的な世界であり、その地域の文化的側面を表現するとき、多く用いられるようです。

 

ペルシャ絨毯の制作工程

 ペルシャ絨毯の制作には数多くの工程があり、それらは全て昔と変わらない手作業で行われています。そして、そこには高い技術を受け継ぐ職人たちがいます。

1)デザインの作成

ー 方眼紙に1つのマスが1つの結び目になるよう、デザインを描き、色をつけていきます。

2)糸縒り

ー ペルシャ絨毯の主な素材はウールです。羊から刈り取られた原毛を繰り返し洗って染色しやすくし、その後糸を縒っていきます。

3)染色

ー 伝統的なペルシャ絨毯の染色には植物から取れる天然の染料が使用されていました。現代においては、合成染料も普及していますが、天然染料の方が色褪せにくく、使い込むほどに深みを増していくと言われています。様々な温度や時間、水質や媒染剤の調整によって、1つの染色剤から、様々な色調を生み出すことができます。

4)織り

ー ここで始めて織りの工程に入ることができます。ペルシャ絨毯の結び方には、ペルシャ結びとトルコ結びという2種類の結び方があります。この結び方は、産地によっても異なります。ペルシャ結びは緻密で複雑な文様を表現するのに適していると言われています。

5)洗い

ー 手織りの絨毯は、織機から外すと全体的に収縮し、硬くなっています。また、織っていく過程でたまったほこりやゴミを取り除くために、大量の水と専用の道具を使って、洗うと同時に、絨毯を柔らかく仕上げていきます。

6)乾燥

ー 洗いあがった絨毯は、強い日差しと乾燥した空気の下、石が敷き詰められた地面で天日干しされます。

7)仕上げ

ー 最後に、釘で絨毯を固定して形を整え、ようやく1枚の絨毯が完成します。

 ペルシャ絨毯はこのような、何段階にも渡る職人の手を通して、数か月、数年という長い時ふ間をかけてようやく完成するのです。そして、そこには、数千年継承されてきた熟練の技と悠久の歴史と伝統がつまっているのです。

ペルシャ絨毯の価値と売却

 これほどまでに手間と時間をかけて、世界でただ1枚の絨毯が作られるのですから、その価格が高価なのも当然だと言えるでしょう。逆に、あまりに安すぎる絨毯は、それが本物の手織りの絨毯であるかどうか、疑わしくなってしまうほどです。ペルシャ絨毯の価値は、非常に幅広く、相場でどのくらいと明言することは容易ではありません。数十万円~数百万円、場合によっては1千万円を超えるものもあり、オークションに出品されれば億単位の価格で取り引きされるものもあるほどです。さらに、博物館や美術館に収められるような金銭的価値をつけ難いものもあります。

 では、一体ペルシャ絨毯の価値やその価格はどのようにして決まるのでしょうか。

サイズ

 もし、ペルシャ絨毯の売却を検討しているなら、その絨毯のサイズが価格と相関性がある要素としては最もわかりやすいでしょう。前述の通り、ペルシャ絨毯は手織りを中心とした、手作業の工程で生み出されます。すなわち、サイズが大きくなればなるほど、手間と時間がよりかかるため、ペルシャ絨毯は大きければ大きいほど、価格が上がるのが一般的です。小さい玄関マットくらいのサイズであっても、早くて半年、さらに大きいものになれば、1年~数年という期間をかけて制作されます。手間と時間がかかる分、大きくなるにしたがって、価格も上がるというわけです。

産地

 ペルシャ絨毯の売却や査定をする際に、その産地は外すことができない要素です。日本で知られている主な産地は、タブリーズ、イスファハン、クム、カシャン、ナインなどがありますが、ペルシャ絨毯はイラン全土、多くの地域で制作されており、その土地その土地、違った特徴があります。例えばデザイン、色調、素材です。デザインや色調は、個々人の好みも分かれるところですが、日本の住宅やインテリアに合わせやすいものは人気が高いため、高く売却できるかもしれません。またペルシャ絨毯の素材はウールが中心ですが、シルクで作られたものは、独自の艶や美しさがあります。一方、シルク製はウール制に比べてデリケートなため、使用やメンテナンスに注意が必要です。

使用状態・保管状態

 ペルシャ絨毯も、他の美術品などと同様、いくら本来の価値が高いものであっても、状態が悪ければ高価売却は期待できません。その状態は素人が見ても、ある程度はわかると思います。お手持ちのペルシャ絨毯を売却したいと考えている場合には、その絨毯をきれいにしておくことは大切です。

 一方、ペルシャ絨毯の特徴はその耐久性にもあり、かつ、ペルシャ絨毯は使い込むことで味わいが出るとされています。しまい込んでおくだけでなく、適切に使用し、その味を楽しむことも必要でしょう。

最後に

 ここまで、ペルシャ絨毯の歴史や特徴、制作工程などをご紹介してきました。ペルシャ絨毯の世界は非常に奥が深いものです。売却の際に考慮される要素として、サイズ、産地、使用状態を挙げましたが、その他にも様々な要素が考慮されるため、1枚の価格は各々の絨毯によって異なります。売却を検討の場合は、それらに精通した複数の専門業者に査定や見積を依頼する必要があるでしょう。

 弊社でも、ペルシャ絨毯の買取に力をいれておりますので、ペルシャ絨毯の売却をご検討の場合は、ぜひ一度お問い合わせください。

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